平和への結集アンケート
8月 23rd, 2006 Posted by MITSU_OHTA @ 19:10:32under 一般 No Comments
2004年の8月15日に開始した平和への結集アンケートの結果を報告します。集会等で回答いただいた方々、アンケート実施を許可していただいた集会等主催者の方々に対して、さらに北は北海道から南は京都まで、遠隔地の集会主催者の方々には、特にアンケート用紙の配布から回収までご協力いただいたことに対して、お礼を申し上げます。
集計結果は、地球平和公共ネットワークのホームページに公開してあります。アンケート結果をどうぞご活用ください。
http://global-peace-public-network.hp.infoseek.co.jp/ufp_questionnaire.html
さて、サイトには特に分析を掲載していませんが、幾つかの点を指摘しておきたいと思います。
質問 4で、「国会に平和希求議員を増やすために、既成の平和政党は、選挙協力しないなど従来通りの選挙を続けてよいと思いますか?」と尋ねたところ、73.8%の方が「いいえ」と回答しています。要するに、平和政党の“分裂選挙”はよくないと思っている市民の多いことが、データの上から裏付けられました。
念のため、政党別の集計を一部紹介すると、比例区で社民党に投票した人の82.3%、比例区で共産党に投票した人の79.2%が、上記の質問に「いいえ」と答えています。
一方で、有権者の投票行動で気になる点があります。ほとんど死票を気にする必要のない比例区でも、改憲派が多い民主党に、無視できない数の“平和票”が流れていることです。平和有権者による“分裂投票”といえます。
このような投票行動によって、平和政党は、当選見込みがなくとも地方区・小選挙区に独自候補者を立て、比例区票を稼ぐ戦術に、一層依存せざるを得なくなるでしょう。平和共同候補の擁立を難しくします。
平和有権者には、まずは比例区での“分裂投票”を止めると意思表示してもらいたいし、平和政党も、市民の切実な要望を聞いて、“分裂選挙”を止めていただきたいと思います。
平和への結集アンケート・プロジェクトチーム
太田光征
otasa@nifty.com
【2010年5月12日:以下の通り、平和への結集ブログにもアンケート結果を掲載】
背景自衛隊のイラク派兵に反対の有権者が自民党に投票することなどに象徴的に表されているように、平和への意思を託す政治の受け皿がないことを、多くの市民が感じています。「平和政党」を自認する政党ですら、憲法改悪の危機にあっても、真剣に選挙協力を行おうとしません。また市民による平和運動についても、横の連携が十分であるとはいえないでしょう。
目的そうした中でも、沖縄では市民グループの積極的な働きかけにより、糸数慶子氏が平和希求統一候補として擁立され、見事に当選を果たしたのでした。
「地球平和公共ネットワーク」では、「平和への結集」運動を本格的に開始しています。「平和への結集」とは、平和を希求する個人・市民グループ・団体間のネットワークをつないでいこうとする新しい試みです。
この度のアンケートは、この平和への結集運動の一環としてお願いするものです。「平和政党」を自認する複数の野党は、平和希求市民の願いに真剣に応えているとは考えられませんが、そのことを客観的に示すデータがこれまでありませんでした。
そこで、皆様に平和への結集や既成の平和政党に対する要望をお聞きすることで、そうしたギャップを把握し、その結果を各党・議員に届けたいと思います。これが平和への結集を進める出発点の1つになることを願っています。
開始日:2004年8月15日
報告日:2006年8月9日実施主体:平和への結集アンケート・プロジェクトチーム
E-mail:otasa@nifty.com協賛:地球平和公共ネットワーク
URL:http://global-peace-public-network.hp.infoseek.co.jp/
E-mail:global_public_peace@hotmail.com
対象[ 2004.8.15 ] 「市民文化フォーラム2004年8.15集会」(主催:市民文化フォーラム、東京)参加者
[ 2004.9.3 ] 「今、平和憲法とともに〜3人が語る」(主催:平和憲法とともに歩む中野の会、東京)参加者
[ 2004.9.11 ] 「BE-IN & WORLD PEACE NOWスペシャル」(東京)参加者
[ 2004.9.11 ] 「みんなで創る 9.11 非戦・平和ライブ」(主催:同実行委員会、京都)参加者
[ 2004.9.13 ] 「『911 In Plane Site』ビデオ上映及びトーク」(主催:山田和尚さんを囲む会実行委員会、千葉)参加者
[ 2004.9.23 ] 「とめよう!戦争のための教育基本法 大改悪!9.23
労働者市民の集い」(主催:百万人署名運動、東京)参加者
[ 2004.10.3 ] 「『どうする、憲法改正?』保坂展人氏講演会」(主催:市民ネットワーク千葉県、千葉)参加者
[ 2004.10.7、9 ] 「ピース・ルネッサンス」(共催:10.7ピース・ルネッサンス実行委員会、地球平和公共ネットワーク、東京・神奈川)参加者
[ 2004 ] 「『911 In Plane Site』ビデオ上映会」(主催:ひとミュージアム、長野)参加者
[ 2004.10.3 ] 「イラク国際戦犯民衆法廷(ICTI)第10回千葉公聴会」(主催:同実行委員会、千葉)参加者
[ 2004.10.16 ] 「重信メイさん講演会」(主催:パレスチナ連帯・札幌、北海道)参加者
[ 2004.12.4 ] 「レイバーフェスタ2004」(主催:レイバーフェスタ実行委員会、東京)参加者
[ 2004.12.19 ] 「グランワークショップ2004 WINTER」(主催:グランワークショップ実行委員会、東京)参加者
[ 2004.3.19 ] 「WORLD PEACE NOW 3.19」(主催:WORLD PEACE NOW、東京)参加者
[ 2005.3.27 ] 「NHKへの圧力と番組改変を考える」(主催:つくろう平和を!流山市民の会 他、千葉)参加者
[ 2005.5.22 ] 「今こそピース・マニフェストを!」(主催:地球平和公共ネットワーク、東京)参加者
[ 2005.6.18 ] 「連続ティーチ・イン沖縄第10回」(主催:ティーチ・イン沖縄実行委員会、東京)参加者
[ 2005.7.2 ] 「女性天皇はいらない、天皇制はもっといらない! 7.2シンポジウム いつまで続けるの? 家父長制」(主催:女性と天皇制研究会、東京)参加者
[ 2005.7.30 ] 「『教育基本法の改悪』『日の丸・君が代の強制』・・・しかし、子供たちを直接苦しめている、忘れてはいけないもう1つの問題とは?」
(主催:学校の指定服制度を廃止する会、東京)参加者
[ 2005.8.14 ] 「『戦後60年』への問いかけ」(主催:真の「共生」社会をめざす山梨平和を語る会、山梨)参加者
[ 2005.8.15 ] 「市民文化フォーラム2005年8・15集会」(主催:市民文化フォーラム、東京)参加者
[ 2005.9.11 ] 「World Peace Now + BE-IN」(主催:World Peace Now + BE-IN 2005実行委員会、東京)参加者
[ 2005.9.19 ] 「<デニス・クシニッチと話そう>日米に平和省を! 〜戦争のパートナーから平和のパートナーへ〜」(主催:軍縮地球市民、地球平和公共ネットワーク、グローバルピースキャンペーン、東京)参加者
[ 2005.9.29 ] 「イラク占領やめよ 戦行くな自衛隊 派兵・再延長をゆるさない9・29集会」(主催:イラク占領やめよ 戦行くな自衛隊 派兵・再延長をゆるさない9・29集会準備会、東京)参加者
[ 2005.10.16 ] 「『映画 日本国憲法』上映会(主催:『映画 日本国憲法』を上映する会・千葉、千葉)参加者
[ 2005.10.29 ] 「第2回ゆんたく沖縄」(主催:沖縄などから米軍基地をなくす草の根運動、東京)参加者
[ 2005.11.26 ] 「東京平和映画祭 for youth」(主催:東京ピースフィルム倶楽部、東京)参加者
[ 2005.11.27 ] 「スピリチュアリティと平和」(主催:地球平和公共ネットワーク、東京)参加者
[ 2005.11.29 ] 「糸数慶子さんの国政報告会・第2回」(主催:糸数慶子さんを支える会、東京)参加者
[ 2005.12.10 ] 「市民発想の憲法論」(共催:市民社会フォーラム、平和と文化のネットワーク、東京)参加者
[ 2005.12.11 ] 映画「日本国憲法」上映会(主催:つくろう平和を! 流山市民の会、千葉)参加者
[ 2005.11 ] 「飯田ピースウォーク」(長野)参加者
[ 2005.12.17 ] 「日本国憲法9条2項を削除して何が悪い?――その3つの理由」(主催:非戦のまち・くにたちの会、東京)参加者
[ 2005.12.23 ] 「戦争屋にだまされない厭戦庶民の会」結成5周年講演集会(神奈川)参加者
[ 2006.1.8 ] 「改悪を許さないために憲法を知ろう!映画と漫談」(主催:志木暮らしの草の根ネットワーク“ラ・ボーロ”、埼玉)参加者
[ 2006.1.29 ] 「憲法9条を活かそう小森陽一さん講演会」(主催:九条の会・流山・準備会、千葉)参加者
[ 2006.2.4 ] 「五十嵐仁×小林正弥 “活憲”と“憲政擁護”」(共催:市民社会フォーラム、地球平和公共ネットワーク、老人党リアルグループ「護憲+」、平和と文化のネットワーク、東京)参加者
[ 2006.2.12 ] 「『国民投票法』について学ぶ会」(主催:真っ当な国民投票のルールを作る会、長野)参加者
[ 2006.2.18 ] 「憲法・教育を守ろう!千葉県民集会&デモ(主催:千葉県高等学校教職員組合、千葉)参加者
[ 2006.2.28 ] 「おかしいぞ!警察・検察・裁判所III 『共謀罪をぶっつぶせ!』」(呼びかけ人:『創』編集長・篠田博之氏ほか、東京)参加者
[ 2006.3.4 ] 「戦場における死〜その責任をめぐって〜」(共催:テロリストは誰?九条の会、現代企画室、東京)参加者
[ 2006.3.5 ] 「『ご臨終? 憲法』 森達也×SAY-Peace」(主催:SAY-Peace PROJECT、東京)参加者
[ 2006.4.22 ]「アースデイ東京2006」参加者方法アンケート用紙を上記の対象者に配布し、主にその場で、あるいはFAXで回答を回収した。
アンケート用紙配布数:8237
回答者数:844
以下、グラフと表の数値は当該項目を選択した回答者数
質問 1――「平和への結集」が必要だと思いますか?
質問 2 ――平和運動の結集が必要だと思いますか?
質問 3 ――平和政党の結集が必要だと思いますか?
質問 1、2、3
はい その他(いいえ + 無回答) 質問 1 809(95.9%) 35(4.1%) 質問 2 781(92.5%) 73(8.6%) 質問 3 702(83.2%) 142(17%)
質問 4――国会に平和希求議員を増やすために、既成の平和政党は、選挙協力しないなど従来通りの選挙を続けてよいと思いますか? 今の選挙制度を前提に、小選挙区に限定しておたずねします。
質問 4
[ ]内は無回答を除く751に占める割合
はい、従来通りでよい 118(14.0%)[15.7%] いいえ、従来通りではよくない 623(73.8%)[83.0%] 平和希求議員を増やす必要はない 10(1.2%) 無回答 93(11%)
質問 5――質問 4 で「いいえ」と答えた方にお聞きします。国会に平和希求議員を増やすために取るべき方法が下の表にありますか?
質問 5
はい その他の方法 無回答 408(65.5%) 69(11%) 146(23.4%)
【既成政党温存型】
(a) 全ての既成政党を残したまま、「平和希求統一候補」を立て、一種の「政党連合」を形成する この際、(a-1) 沖縄の糸数慶子氏のような無所属方式 または、(a-2) 選挙区ごとに各党候補を割り振る「選挙区バーター制」 あるいは、(a-3) 1、2の混合方式を採用
【既成政党温存 + 第三極平和政党型】
(b) 全ての既成政党を残したまま、全く新しい「第三極平和政党」を作る さらに、(b-1) 平和希求統一候補を立てる または、(b-2) 各政党が独自候補を立てる
【既成政党再編 + 第三極平和政党型】
(c-1) 民主党を除く全ての既成野党が全く新しい第三極平和政党1つに合流する この際、(c-1-1) 民主党の一部の平和希求議員を引き連れる または、(c-1-2) 引き連れない
(c-2) 民主党を除く一部の既成野党が全く新しい第三極平和政党1つに合流する この際、(c-2-1) 民主党の一部の平和希求議員を引き連れる または、(c-2-2)引き連れない さらに、(c-2-1-1) 合流しない既成野党と平和希求統一候補を立てる または、(c-2-1-2) 各政党が独自候補を立てる さらに、(c-2-2-1) 合流しない既成野党と平和希求統一候補を立てる または、(c-2-2-2) 各政党が独自候補を立てる
質問 6――質問 5 で「はい」と答えた方にお聞きします。「平和希求統一候補」ないし「第三極平和政党」が取るべき必要最低条件としての政策を次から選んでください(複数選択可)。
質問 6
憲法擁護 337(82.6%) 自衛隊イラク派兵撤回 302(74.0%) 日米安保条約廃棄 152(37.3%) 国際刑事裁判所条約批准 142(34.8%) 平和省創設 101(24.8%) その他 37(9.1%) 無回答 32(7.8%)
質問 7――2004年7月11日の参院選であなたはどの政党・候補者に投票しましたか?(2006年9月11日の衆院選と間違えて解答された方が若干いますが、それらの結果も合算しています)
質問 7(比例区)
[ ] 内は無回答、非有権者および棄権・白票(293)を除いた数(551)に占める割合
社民 226(26.8%)[41.0%] 共産 144(17.1%)[26.1%] みどり 76(9.0%)[14%] 民主 98(12%)[18%] 自民 4(0.5%) 女性党 1(0.1%) 新党日本 1(0.1%) 無所属 1(0.1%) 無回答 264(31.3%) 非有権者 8(0.9%) 棄権・白票 21(2.5%)
質問 7(地方区・小選挙区)
社民 94(11.1%) 共産 230(27.3%) みどり 4(0.5%) 民主 127(15.0%) 自民 3(0.4%) 新社会 1(0.1%) 生活者ネットワーク 1(0.1%) 国民新党 1(0.1%) 無所属 25(3.0%) 無回答 311(36.8%) 非有権者 9(1%) 棄権・白票 38(4.5%)
質問 8――お答えいただいたあなたご自身についておたずねします。
質問 8(性別)
男性 女性 無回答 410(48.6%) 355(42.1%) 79(9.4%)
質問 8(年代)
20歳未満 9(1%) 20代 85(10%) 30代 119(14.1%) 40代 148(17.5%) 50代 211(25.0%) 60代 138(16.4%) 70代以上 54(6.4%) 無回答 80(9.5%)
質問 8(居住地)
北海道 36(4.3%) 東北 9(1%) 関東 569(67.4%) 中部 48(5.7%) 近畿 40(4.7%) 中国・四国 4(0.5%) 九州・沖縄 1(0.1%) 無回答 137(16.2%)
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