2014年衆院選の無効請求訴訟を:比例区にも歴然とした「投票価値の格差」「政党間1票格差」がある――共産党は四国ブロックの得票率が東北ブロックより高いが、東北ブロックで議席を獲得できて四国ブロックではできない

衆院選無効請求訴訟の提起の締め切りは13日です。詳しい訴えは準備書面に譲り、まずは訴状だけを出しても構いません。私もそうします。

こちらの記事に昨年の参院選の無効請求訴訟の説明などを載せています。訴状のひな形などとしてご参考にしてください。文面をコピーしていただいても構いません。

2014年衆院選比例区の東京ブロックは定数が2議席も足りない――衆院選の無効請求訴訟を
http://kaze.fm/wordpress/?p=535

選挙の分析結果は明日くらいに公表したいと思いますが、取り急ぎ、一部をご紹介します。各地で衆院選無効請求訴訟を起こしましょう。

太田光征

比例区における投票価値とは、政党の議席配分に与える影響力のことであり、このような価値が有権者の間で同じでなければならない。

ところが、例えば、共産党は四国ブロックの得票率10.12%が東北ブロックの得票率9.89%より高いが、東北ブロックで議席を獲得できて四国ブロックでは議席を獲得できていない。共産党を支持する両ブロックの有権者グループの間で、また同党を支持する有権者グループと他党を支持する有権者グループの間で、投票価値の格差が存在するのである。

投票価値の格差はブロック間のみで比べるべきものではない。「投票価値の格差」を「1票の格差」と区別するため、「投票価値の格差」を「諸政党を支持する有権者間の投票価値の格差(政党間1票格差)」と呼ぶことにする。共産党の例は、後述するように、「ブロック間死票率格差」(定数自体の格差)による「政党間1票格差」の例である。

2桁得票率でも議席を獲得できない四国ブロックの定数6などは比例代表制の定数とはいえず、異なる選挙制度と異なる定数をブロック間で適用することは違憲となる。

格差は対で発生する現象であり、有利・不利いずれも不当であるから、全ブロックの選挙結果を違憲無効とし、衆議院解散前の議会に戻さなければならない。

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