普天間基地問題の対米交渉に関する提言

5月 1st, 2010 Posted by MITSU_OHTA @ 11:31:08
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普天間基地問題の対米交渉に関する提言

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内閣総理大臣 鳩山由紀夫様

2010年4月28日

 普天間基地移設問題が迷走しています。鳩山総理が5月決着という約束が守れなかったら政局かとマスコミが騒いでいますが、国民は普天間基地の移転に反対したり、辺野古への移設を強行せよと求めているわけではありません。ほとんどの国民が「普天間基地の継続」にも「国内他地域への移設」にも反対しています。自信を持ってアメリカと渡り合ってほしいと思います。

 そもそも最初からアメリカとの議論の仕方を間違っていたのではないでしょうか。閣内議論もできていないのに「トラスト・ミー」とオバマ大統領にささやいてはいけませんでした。岡田外務大臣も嘉手納への移設案からアメリカに話をはじめてはいけませんでした。政権のスタートの段階でプロセスの間違いを犯しました。

 アメリカからすれば、まずSACO(沖縄に関する特別行動委員会)合意という政府間の約束があります。まずは「それを守れ」ということでしょう。それに対し新政権がまず言うべきは、「前政権の約束は何でも踏襲するというのでは民主主義は成立しない」ということです。前政権の考えを国民が否定したから新政権ができました。特に普天間問題は新政権の選択で国民が重視した問題の一つです。「約束の継続はできない」と最初に通告するのが当然でした。

 ところが、この「約束の継続はできず、SACO合意の一部見直しをすべきである」ということが、今日に至ってもアメリカ政府に対して明確に表明されていないように見えます。アメリカは、交渉に当たって論理を重んじるという傾向があります。従って、なすべきことは早期に原点に戻り、「日本政府はSACO合意の一部を見直しすべきであると考える。また、普天間代替基地は辺野古に求めるのではなく、国外移設もしくは普天間基地そのものの廃止が相当である」という態度を明確に表明し、アメリカ政府に申し入れることであると思います。

 日本国民の大多数が納得する案が、日米関係にとって最も良い解決策であり、それを尊重することが、民主主義の先進国であるアメリカの取るべき道でもあります。閣議において全閣僚の意思統一を行なった上で、このような方針を政府見解としてアメリカに伝えるべきと考えます。総理の英断を期待します。

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