「原発に依存しない社会をめざす」菅直人首相記者会見発表を支持します
7月 28th, 2011 Posted by MITSU_OHTA @ 10:31:09under 一般 [8] Comments
「原発に依存しない社会をめざす」菅直人首相記者会見発表を支持します
菅直人首相は7月13日の記者会見で (1)原発に依存しない社会をめざす。段階的に原発依存度を下げ将来は原発がなくてもやっていける社会を実現 (2)原発への依存度を高めるという政府のエネルギー基本計画は白紙撤回 (3)近い将来、原子力安全・保安院を経済産業省から分離 (4)企業・国民の節電協力や自家発電が活用できれば、この夏・冬に必要な電力供給は可能 (5)福島第一原発事故の収束に向けた工程表の「ステップ1」は予定通り終了の見通し。「ステップ2」の期間を短縮して住民の帰宅を次第に具体化、と発表しました。(要約)
私たちは菅首相の原発をめぐる政策すべてを支持するわけではありませんが、この現首相発表のうち次の2点について支持いたします。
1 菅首相が「原発に依存しない社会をめざす」と明言したこと。
2 「エネルギー基本計画を白紙撤回する」と述べたこと。
菅首相は3.11大事故によって、原発安全神話が崩れ、エネルギー政策の変更をせざるをえないことを認めたことです。
ご承知のとおり今回の事故は過去の米・ソ・英・仏・中が行った原爆・水爆実験と同じように世界中に放射能をまき散らしています。
原子力資料情報室を設立された故高木仁三郎さんは「原子力とそれにともなう社会とは、私たちは共存できないし、原子力発電その他の原子力の営利目的への利用は、軍事利用と同様、一切禁止されなければならない」と述べています。(版画『私たちにとって原子力は…』、高橋祥八・編、朔人社、1975年)
高木仁三郎さんは36年前にこのことを警告・主張されています。しかし、当時の政権与党は高木さんら有識者の警告を無視し、スリーマイル島、チェルノブイリ事故からも学ぼうとせず、これまで54基の原発を造り、あの無謀な第2次世界大戦と同様、原発大事故を起こしてしまいました。
事故後4ヶ月を経過してようやく反省した菅首相は、日本の首相として初めて脱原発発表を行いました。
私たちは「原発は安全」と国民・市民を騙しこれを推進してきた中曽根康弘元首相や東京電力の経営者は戦争犯罪と同様に原発犯罪者と考えています。これからは被曝による経済的被害・損害とは別に、時間の経過とともにチェルノブイリ事故が子どもたちにもたらしたような被曝の実態が現れ、その罪状が明らかにされるでしょう。
私たちは首相発言を実現させるために原発の稼動を全面停止すること、事故の収束を一刻も早く行うこと、妊婦・乳幼児を避難させること、児童の集団疎開等を行い住民の健康を守ること、被曝農漁民労働者の生活を保障すること、再生(自然)エネルギーの開発援助に力を入れることを要求し続けます。
私たちは原発と核兵器の廃絶は人類社会にとって緊急な課題と考えています。 ヒロシマ・ナガサキ・フクシマを体験した日本は、世界の人々から今回いただいたご支援に感謝するとともに、核と原発を廃絶し不安のない社会を目指すべきと考えます。
2011年7月28日
「平和への結集」をめざす市民の風 http://kaze.fm/ join@kaze.fm
トラックバック URI : http://kaze.fm/wordpress/wp-trackback.php?p=336