「1票の格差」是正の再選挙で政党間1票格差が拡大する可能性も

3月 26th, 2013 Posted by MITSU_OHTA @ 5:57:04
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国会議員の皆さま

自由民主党幹事長・衆議院議員 石破茂様
自由民主党幹事長代行・衆議院議員 細田博之様
自民党選挙制度調査会長・衆議院議員 逢沢一郎
民主党幹事長・衆議院議員 細野豪志様
民主党政治改革推進本部長・衆議院議員 岡田克也様
日本維新の会国会議員団幹事長・衆議院議員 松野頼久様
日本維新の会選挙制度調査会会長・衆議院議員 園田博之様
公明党幹事長・衆議院議員 井上義久様
公明党政治改革本部本部長・衆議院議員 北側一雄様
みんなの党幹事長・衆議院議員 江田憲司様
日本共産党書記局長・参議院議員 市田忠義様
生活の党代表代行・参議院議員 森裕子様
社会民主党幹事長・参議院議員 又市征治様
みどりの風代表・参議院議員 谷岡郁子様
日本未来の党代表・衆議院議員 阿部知子様
新党改革代表・参議院議員 舛添要一様

「1票の格差」是正の再選挙で政党間1票格差が拡大する可能性も

2013年3月26日

いわゆる「1票の格差」(選挙区間1票格差)裁判で、広島高裁がついに2012衆院選の「広島1、2区の選挙」を無効とする判決を出しました。

しかし本来、格差はセットで発生するのだから、定数当たりの有権者数が多すぎる選挙区も少なすぎる選挙区もセットで違憲判決が出なければなりません。

また基準区を定数当たりの有権者数が最低の選挙区とする合理的根拠はそもそもありません。妥当な基準は、全有権者数を定数で割った平均でしょう。

区割り変更には旧訴訟対象選挙区以外の選挙区も巻き込むので、判決が想定していると思われる「旧訴訟対象選挙区だけの再選挙」というものはそもそも無理です。

違憲判決といっても、以上のように恣意性があります。

仮定としての例を挙げましょう。有権者数が多すぎる広島旧1、2区を新1、2、3区に分割し(定数1増)、有権者数が少なすぎる広島旧3、4区を新4区に統合し(定数1減)、昨年の選挙では広島旧1、2区で自民が、広島旧3、4区で民主が当選したとします。再選挙の結果は、自民3議席、民主1議席の確率が高くなります。ここで実は、旧1、2区と旧3、4区の組み合わせも恣意的です。

<すべての格差選挙区>で格差是正して再選挙を実施すれば、おそらく第3党くらいまでの間で2012衆院選と比べ議席の増減は相殺され、各党の議席獲得数に大きな変化は期待できません。

しかし、<一部の格差選挙区>だけ無効判決が出て、そこだけで再選挙を実施すると、政党間1票格差が拡大する可能性があるのです。

全国的な再選挙をしても自民・民主・維新の当選する選挙区を変えるだけ、一部の再選挙なら政党間1票格差を拡大する可能性がある――これが選挙区間1票格差の是正の意義ということになります。

むなしい定数是正をするまでもなく、小選挙区制を廃止すれば問題が解決します。

「選挙区間1票格差」2倍超が違憲であるなら、その他の格差はどうなのか。

生票を投じた有権者と死票を投じた有権者の間の1票格差(2012衆院選小選挙区では、56%の投票者の票は価値が2分の1どころかゼロ)や「政党間1票格差」(2012衆院選比例区で、議員1人を当選させるための票数は、社民党が自民党の4.87倍。自民党の細田博之衆議院議員が提案している衆院比例区選挙制度案を昨年の結果に基づいて試算すれば、社民党の2.20倍(対公明党)が最大)なども違憲となるはずです。

細田案が浮き彫りにする「政党間1票格差」(社民党支持者の1票の価値は、公明党支持者の1票の0.45票分)の違憲性
http://kaze.fm/wordpress/?p=449

議員まわりをすると、メディアが煽っているだけで、自分は定数削減に反対だ、と語る秘書の方もいます。定数削減を掲げている政党の議員の秘書の方です。

「国民負担と引き替えの国会議員定数削減」「有権者の権利を縛るネット選挙法案」で各党議員に要望
http://kaze.fm/wordpress/?p=445

国民主権と国際的な視線を意識せずに定数削減を進めれば、早晩、国民の信頼をさらに失うことになると考えます。

太田光征

細田案が浮き彫りにする「政党間1票格差」(社民党支持者の1票の価値は、公明党支持者の1票の0.45票分)の違憲性

3月 17th, 2013 Posted by MITSU_OHTA @ 20:56:05
under 選挙制度 1 Comment 

細田案が浮き彫りにする「政党間1票格差」(社民党支持者の1票の価値は、公明党支持者の1票の0.45票分)の違憲性

【目次】

(1) そもそも、定数を削減する必要性がない
(2) 何とか優遇枠(「中小政党枠」「現制度の比例区=政党優遇枠」)は違憲
(3) 比例区で「中小政党優遇枠」を設けても、自民に対する「超優遇」ぶりは改善されない
(4) 読売と産経が細田案につられ、「政党間1票格差」の問題を指摘
(5) なぜ全国票で議席配分数を決定しないのか

自民党の細田博之選挙制度改革問題統括本部長が中小政党に配慮するとして、通常の比例区の定数とは別に、「中小政党配慮枠」を設ける衆議院比例区選挙制度案を提案している。

細田議員事務所に案の詳細を何度も聞いたが、事情を分かる方と話せず、14日と15日の報道によれば、3月12日に書いた批評の前提が間違っていた。お詫びして、今回の記事に差し替えたい。

細田案の「中小政党配慮枠」は「少数政党切り捨て」「中規模政党優遇」で、2012衆院選より格差を拡大(3月12日)
http://kaze.fm/wordpress/?p=446

比例30減、中小に優遇枠60=自民が改革案了承−衆院選挙制度
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013031400061
<衆院選挙制度改革>野党、自民案を一斉批判
http://mainichi.jp/select/news/m20130315k0000m010109000c.html

細田案は、以下のようになる。

1)現行定数の180から30を削減して150とし、現行の11ブロックを8ブロックに再編する。
2)全党枠定数90と中小政党枠定数60を別々に人口比例(10年度国勢調査に基づく)で8ブロックに割り当てる。
3)各ブロックごとに全党を対象に1回のドント式配分を行い、全党枠の当該ブロック分を全党に、中小政党枠の当該ブロック分を得票率第2位以下に配分する。
4)当該ブロックで得票数の低い政党が得票数の高い政党の議席数を超えないよう配分する。


(1)そもそも、定数を削減する必要性がない

そもそも、3月1日に「平和への結集」をめざす市民の風が要望書で指摘したように、定数を削減する必要性がない。

「国民負担と引き替えの国会議員定数削減」「有権者の権利を縛るネット選挙法案」で各党議員に要望
http://kaze.fm/wordpress/?p=445

(2)何とか優遇枠(「中小政党枠」「現制度の比例区=政党優遇枠」)は違憲

さじ加減で、根拠なく60という中小政党枠を設け、選挙結果を誘導することは、投票意思の反映という選挙制度の本質と相容れない。

日本維新の会は中小政党枠について「違憲裁判を起こされる。話にならない」と反対し、民主党の岡田克也政治改革推進本部長も「憲法違反の可能性がある」と指摘している。

<衆院選挙制度改革>野党、自民案を一斉批判
http://mainichi.jp/select/news/m20130315k0000m010109000c.html
衆院選改革案:比例に中小政党枠60議席…自民了承
http://mainichi.jp/select/news/20130314k0000e010172000c.html

優遇枠を設けていることが違憲であると判断しているのなら、現在の小選挙区比例代表並立制で政党優遇枠に他ならない比例区を設けて無所属候補を差別していることも違憲になるはずである。選挙制度は無所属候補にも政党候補にも平等なものでなければならない。

比例代表制の要素をなくしたいわけではない。優遇枠としてではなく比例代表制を組み込むことは可能である。

中選挙区比例代表併用制を提案する
http://kaze.fm/wordpress/?p=164

(3)比例区で「中小政党優遇枠」を設けても、自民に対する「超優遇」ぶりは改善されない

細田案のシミュレーション結果を表3に示す。表1〜3の衆院選比例区のシミュレーションは、2012衆院選の結果( http://kaze.fm/wordpress/?p=435 )に基づいた。

確かに、自民党の議席占有率は2012衆院選、表1(全国1区の中小枠なしの細田案)、表2(中小枠なしの細田案)と比べて減少し、議席占有率が比例区得票率を下回るようになる。自民以外は維新を除いて、議席占有率が2012衆院選のときを上回る。

いくら読売や産経が中小政党に対する「優遇」ぶりを強調してみせても、2012衆院選で比例区得票率が27.62%、小選挙区得票率が43.01%しかなかった自民の全国議席占有率(比例区と小選挙区の合計)は2012衆院選で61.25%、細田案で60.00%だから、自民に対する「超優遇」ぶりはほとんど改善されない。

(4)読売と産経が細田案につられ、「政党間1票格差」の問題を指摘

読売と産経が細田案につられて、「政党間1票格差」を書いている。よくやってくれた。

中小政党配慮、「1票の価値」で問題視の声も
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20130315-OYT1T00244.htm
「『1票の価値』の平等の観点から憲法上の問題があるとの指摘」
衆院選改革案「選挙シミュレーション」 自・維・民、比例は拮抗
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130315-00000109-san-pol
産経新聞 3月15日
「同じ一票でも、第1党と第2党以下で投票価値が著しく異なることになり、投票価値の平等に反する制度だといえそうだ。」

一連の裁判では「選挙区間1票格差」(地域代表性格差)の問題が争われているが、1票価値の格差としては「政党間1票格差」の方が重大である。

1票の格差とは何か
http://kaze.fm/wordpress/?p=381

比例区における政党間1票格差の定義は、「1議席当たりの得票数」を各党ごとに求め、1番小さい政党の「1議席当たりの得票数」で割った値、となる。

政党間1票格差の最大は、2012衆院選で社民の4.87 倍(対自民)、細田案でも同党の2.20倍(対公明)となっている。一人一票実現国民会議の表現を使えば、社民党支持者の1票の価値は、公明党支持者の1票の0.45票分(細田案)しかない。

違憲の目安となる「選挙区間1票格差」は衆院で2倍とされる。現行の選挙制度でも細田案でも政党間1票格差が2倍を超えていることは、論理必然的に違憲である。

(5)なぜ全国票で議席配分数を決定しないのか

細田議員も比較大政党と中小政党の格差を縮減できると認めているからこそ、11ブロックを8ブロックにしている。表1に示すように、ブロック制を取りながらも政党への議席配分数を全国集計の票で決定すれば、政党間1票格差は1.23倍以下となる。

このような方式はドイツの小選挙区比例代表併用制などで採用されている。何も中小政党枠を設けて優遇する必要はない。なぜ細田議員はこの方式を採用しないのか。

中小政党に配慮するのでなく、全政党に配慮して、得票率と議席占有率を一致させる必要がある。同時に選挙制度は、政党と無所属候補にとっても平等でなければならない。

表1 細田案の検討:衆院選比例区シミュレーション(定数150の全国1区)

1票格差:「1議席当たりの得票数」を各党ごとに求め、1番小さい民主党の「1議席当たりの得票数」で割った値
議席配分表(衆院選24)

自民 維新 民主 公明 みんな 共産 未来 社民 大地 幸福 改革 国民
議席数 43 31 25 18 13 9 8 3 0 0 0 0 150
得票率(%) 27.62 20.38 16.00 11.83 8.72 6.13 5.69 2.36 0.58 0.36 0.22 0.12
議席占有率(%) 28.67 20.67 16.67 12.00 8.67 6.00 5.33 2.00 0.00 0.00 0.00 0.00
1票格差 1.00 1.03 1.00 1.03 1.05 1.06 1.11 1.23


 
 

表2 細田案の検討:衆院選比例区のシミュレーション(定数150の8ブロック、中小枠なし

1票格差:「1議席当たりの得票数」を各党ごとに求め、1番小さい大地の「1議席当たりの得票数」で割った値
議席配分表(衆院選23)

自民 維新 民主 公明 みんな 共産 未来 社民 大地 幸福 改革 国民
議席数 46 33 25 18 12 8 7 0 1 0 0 0 150
得票率(%) 27.62 20.38 16.00 11.83 8.72 6.13 5.69 2.36 0.58 0.36 0.22 0.12
議席占有率(%) 30.67 22.00 16.67 12.00 8.00 5.33 4.67 0.00 0.67 0.00 0.00 0.00
1票格差 1.04 1.07 1.11 1.14 1.26 1.33 1.41 1.00


 
 

表3 細田案(3月14日)の検討:衆院選比例区のシミュレーション(全党枠定数90と中小政党枠定数60(計150)を別々に人口比例(10年度国勢調査に基づく)で8ブロックに割り当て、各ブロックごとに全党を対象に1回のドント式配分を行い、全党枠の当該ブロック分を全党に、中小政党枠の当該ブロック分を得票率第2位以下に配分。当該ブロックで得票数の高い政党が得票数の低い政党の議席数を超えないよう配分する)

1票格差:「1議席当たりの得票数」を各党ごとに求め、1番小さい公明の「1議席当たりの得票数」で割った値
議席配分表(衆院選25)

自民 維新 民主 公明 みんな 共産 未来 社民 大地 幸福 改革 国民
比例区議席数 33 32 29 22 14 10 7 2 1 0 0 0 150
比例区得票率(%) 27.62 20.38 16.00 11.83 8.72 6.13 5.69 2.36 0.58 0.36 0.22 0 100
比例区議席占有率(%) 22.00 21.33 19.33 14.67 9.33 6.67 4.67 1.33 0.67 0.00 0.00 0.00 100
比例区議席占有率(%、2012衆院選) 31.67 22.22 16.67 12.22 7.78 4.44 3.89 0.56 0.56 0.00 0.00 0.00 100
小選挙区議席数 237 14 27 9 4 0 2 1 0 0 - 1 295
全国議席数 270 46 56 31 18 10 9 3 1 0 0 1 445(残る5議席は無所属)
全国議席占有率(%、総定数450) 60.00 10.22 12.44 6.89 4.00 2.22 2.00 0.67 0.22 0.00 0.00 0.22
全国議席占有率(%、2012年衆院選) 61.25 11.25 11.88 6.46 3.75 1.67 1.88 0.42 0.21 0.00 0.00 0.21
比例区議席占有率(%)/得票率(%) 0.80 1.05 1.21 1.24 1.07 1.09 0.82 0.56 1.16 0.00 0.00
比例区1票格差 1.56 1.18 1.03 1.00 1.16 1.14 1.51 2.20 1.07
比例区1票格差(2012衆院選) 1.00 1.05 1.10 1.11 1.28 1.58 1.69 4.87 1.19

 
 
太田光征

【4月6日】宇都宮健児・井戸川克隆 未来を語る

3月 16th, 2013 Posted by MITSU_OHTA @ 13:20:23
under 一般 No Comments 

公開日: 2013/04/07
【 宇都宮 健児 ・ 井戸川 克隆 未来を語る 】
日時 : 2013年4月6日 (土)18時30分開場、19時00分開会、21時閉会
場所 : 渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール
対談 : 宇都宮 健児 ( 前日本弁護士連合会会長 ) 、井戸川 克隆 ( 元福島県双葉町長 )
司会 : マエキタ ミヤコ
撮影 : 清瀬 航輝 - Kiyose Kouki - [ http://kiyose-kouki.jimdo.com ]
(C) STARS LIFE 2013 All Rights Reserved.

宇都宮 健児 ・ 井戸川 克隆 未来を語る ( 1 ) [ 2013.04.06 ]
http://www.youtube.com/watch?v=ZtCzNI3dugM

宇都宮 健児 ・ 井戸川 克隆 未来を語る ( 2 ) [ 2013.04.06 ]
http://www.youtube.com/watch?v=H8szSKjvDE8

宇都宮 健児 ・ 井戸川 克隆 未来を語る ( 3 ) [ 2013.04.06 ]
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded

宇都宮 健児 ・ 井戸川 克隆 未来を語る ( 4 ) [ 2013.04.06 ]
http://www.youtube.com/watch?v=ohvpNplSiAs

皆さま

「平和への結集」をめざす市民の風が賛同団体になっている対談イベント「宇都宮健児・井戸川克隆 未来を語る」の情報をお知らせします。

太田光征

(以下、ご案内)

宇都宮健児・井戸川克隆 未来を語る

前日本弁護士連合会会長と元福島県双葉町長の対談

日時:4月6日(土)時間:18:30開場 19:00
場所:渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール(渋谷駅から徒歩5分)
    地図http://www.shibu-cul.jp/access.html
開演チケット前売り700円、当日800円
対談:宇都宮健児(前日本弁護士連合会会長)、井戸川克隆(元福島県双葉町長)
司会:マエキタミヤコ
主催:市民グループ「私が東京を変える」
    http://watashiga.org/

予約方法
?3月上旬チケット販売開始 前売り700円(当日800円)
?電子チケットは、下記で購入できます。
peatixでの予約はここ http://peatix.com/event/10669
 (先行予約受付中!)
?メールでの受付は予約はメールにて
(先行予約受付中!)稲村)20130406@watashiga.org
※詳細は「私が東京を変える」ホームページ http://watashiga.org/
 または第2弾チラシにてお知らせいたします。
私が東京を変える
http://watashiga.org/

場所:渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール
    (渋谷区桜丘町23-21)
※ホールには駐車場がございません。公共交通機関をご利用ください。
アクセス1
渋谷駅から徒歩5分
地図http://www.shibu-cul.jp/access.html
アクセス2
大和田シャトル(ハチ公口−文化総合センター大和田)直行バス
ハチ公バス(夕やけこやけルート)コミュニティバス
※どちらもバス停「渋谷駅ハチ公口」から乗車、次のバス停
 「文化総合センター大和田」下車

山口代表の訴え
「福島を風化させてはいけない」という宇都宮健児氏、「多くの人に聞いてほしい」と願う井戸川克隆氏の対談が実現!
 聞くということ。忍耐強く耳を傾けるということ。宇都宮健児氏のこれまでの活動は実に忍耐強く「聞く」ことから始まった。真実の声を聞き逃さない、そして権力に立ち向かう姿は、わたしたちにとって「真のやさしさに裏打ちされた強さ」を感じさせてくれる。現代社会においてこれほど頼りになる人物を 他に思い浮かべることができない。
 「風がどちらに吹いているか」… 福島第一原発が危ないと聞いたとき、井戸川克隆町長は風を読んだ。「町民を被曝させてはならない」その一念で県外への避難を決めた。強い意志が町民を放射能から守った。そして井戸川克隆氏の闘いは始まった。
このお二人の対談は、私たちの未来に一筋の光をもたらしてくれる。そんな予感がする。
市民グループ「私が東京を変える」代表 山口あずさ

============================
ジュネーブのレミー・パガーニ市長から井戸川克隆氏に送られた書簡をご紹介します。

http://rollienne.jp/?p=340より

井戸川克隆様
ジュネーブ 2013年2月13日

拝啓
 昨年のジュネーブご訪問に改めて感謝申し上げます。Palais Eynard(市庁舎)に井戸川さんをお迎えでき、大変光栄に存じます。2011年3月に発生した原発事故後、日本国民の皆さんが直面している問題の理解がより深まりました。
 1月23日に双葉町長を辞職されたと伺いました。苦渋の決断だったとお察しいたします。
 井戸川さんは福島県の首長の中でただ一人住民を県外に避難させ、原発事故の深刻な状況に対し無策、無責任な態度を取る政府、東電を公然と糾弾されてきました。放射能被害から町民の皆さんを守るために、あらゆる措置を講じられてきました。辞職されたことは残念に思います。
 昨年10月にお会いした際、チェルノブイリと日本の避難基準を比較した表を見せて下さいましたね。日本政府が、直ちに健康への影響はないとの見解から、年間の放射線許容量を20mSvまで引き上げたと知り驚きました。
 ご存知の通り、ICRPは一般公衆の年間被曝許容限度を1mSvと勧告しているほか(原発作業員の被曝許容限度は年間20mSv)、子供は大人よりも放射能に対する感受性がより高いことは周知の事実です。
 また、放射能が及ぼす健康被害についても幅広く論文化されており、最近ではニューヨーク・サイエンス・アカデミーが2009年に発行した研究書に詳細が述べられています(脚注にあるA.ヤブロコフ博士、A.ネステレンコ、V.ネステレンコ著の「チェルノブイリ:事故が人々と環境に与えた影響」が該当する研究書です)。 そして、多くの独立した研究者が数十年来の研究結果から、被爆に安全なレベルはないと唱えています(ICRPも閾値なし直線仮説を認めています)。
 ICRPが勧告した年間被曝許容限度の引き上げ正当化の立証責任は、日本政府にあります。しかし、そんなことを実証できるのでしょうか。実際には、これ(1mSv)以下の低線量被爆による健康被害が認められていることから、許容限度などは意味を持たないのです。政府に福島県民の皆さんがモルモットにされている事態は許しがたいです。
 事実、政府はIAEAとWHOの協力のもとに、福島県民の健康実態のデータを集めようとしています。これは人権侵害であり、即刻阻止されなければなりません。
 井戸川さんは、今後も政府当局による非人道的な扱いから市民の皆さんを守るために戦っていかれると伺いました。もっと多くの人々が共闘することを望みます。
 人々が高濃度汚染地域での生活を強いられていることは到底受け入れられません。政府と福島県が、双葉町の皆さんを致死的なレベルに汚染された地域に帰還させようと画策していることは狂気の沙汰としか言いようがありません。
 また、福島県の約40%の子供達に甲状腺の異常が認められたことは由々しき事態です。福島県外でも、甲状腺異常の発生率が増加していると伺いました。
 このような非常事態の中、医療関係者は真実を隠蔽し、被曝の影響を否定しています。 お会いした時にも井戸川さんが強調なさっていた通り、日本人はチェルノブイリから学ばなければなりません。
 福島の状況は、住民の皆さんの健康被害の発生頻度を見る限り、チェルノブイリよりも更に深刻に思えます。ご存知かと存じますが、チェルノブイリ周辺で甲状腺ガンの発生率は 1990年代に入ってから増加し始めました。双葉町では約300人の住民の皆さんが、福島第一原発の第1号機爆発により発生した高濃度の放射能の灰を浴びたと仰っていましたね。にもかかわらず、政府や医療関係者は、被害者の皆さんに対して健康調査を実施しなかったとのこと。
 会合の際お約束しましたが、ジュネーブ市は、医療関係者やIndependentWHOなどをはじめとする団体と協同して、適切な健康調査が実施されるよう、最大限サポートしていく所存です。他に何か協力できることがありましたら、遠慮なく仰って下さい。
 今後益々のご活躍をお祈りするとともに、正義を勝ち取るための戦いに多くの皆さんが団結することを望んでやみません。くれぐれも健康に留意され、またジュネーブでお目にかかれることを楽しみにしております。
敬具
ジュネーブ市長
レミー・パガーニ

なおこのイベントの団体賛同も募集していますので、
賛同いただける団体はよろしくお願いいたします。(時期の都合でチラシに団体名を記載できない場合があります)
=======================
下記、イベントの団体賛同を募集しています。
———————————————————————–
宇都宮健児(前日弁連会長)・井戸川克隆(前双葉町町長) 未来を語る
開催日:4月6日(土)
時間:18:30開場 19:00開演
場所:渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール
チケット:前売り700円、当日800円
PeaTixチケット発売中:http://peatix.com/event/10669
(※紙バージョンのチケットは、3月上旬にできあがります。)
対談:宇都宮健児、井戸川克隆
司会:マエキタミヤコ
主催:市民グループ「私が東京を変える」
問合せ:20130406@watashiga.org
URL:http://watashiga.org/
———————————————————————–

賛同団体の名称は、イベントチラシに掲載させていただきます。
また、イベント当日、平置き等の形で、貴団体のチラシ・パンフレット等を配布いただくことが可能です。

なお、賛同いただいた団体には下記をお願いします。
協賛金等は特に必要ありません。
1.チケット販売のご協力
2.イベント告知宣伝(※貴団体の媒体での告知をお願いします。)
2.イベント当日のボランティア
※当日のボランティアもチケットはご購入頂くことになります。

よろしくご検討のほど、お願い申し上げます。

私が東京を変える
代表 山口あずさ
=======================
私が東京を変える
http://watashiga.org/

(以上)

細田案の「中小政党配慮枠」は「少数政党切り捨て」「中規模政党優遇」で、2012衆院選より格差を拡大

3月 12th, 2013 Posted by MITSU_OHTA @ 21:21:07
under 選挙制度 No Comments 

細田案の詳細が分からず、間違った前提で本稿を書いてしまいました。正しい前提で下記記事を書き直しましたので、こちらを参照してください。

細田案が浮き彫りにする「政党間1票格差」(社民党支持者の1票の価値は、公明党支持者の1票の0.45票分)の違憲性
http://kaze.fm/wordpress/?p=449

[要旨]
自民党の細田博之衆議院議員が中小政党に配慮するとして比例区に「中小政党配慮枠」を設ける案を提案していますが、2012衆院選ではそもそも中規模政党(維新・民主・公明・みんな)の議席占有率と比例区得票率はほぼ一致していて、維新・民主・公明に至っては既に自民と同様、議席占有率が比例区得票率を上回っています。
「中小政党配慮枠」を設けることで、維新・民主・公明は議席占有率がさらに高くなる一方で、共産以下の少数政党は2012衆院選よりも、また同枠を設けない場合の細田案(現在よりも30少ない定数150、現在より3ブロック少ない8ブロック)よりも、議席占有率がさらに低くなります。
「中小政党配慮枠」は確かに高すぎる自民の議席占有率を低くしますが、少数政党の本来の取り分を中規模政党に持っていく仕掛けに過ぎません。現在の小選挙区比例代表並立制の本質がさらにひどくなるだけです。

自民党の細田博之選挙制度改革問題統括本部長が中小政党に配慮するとして、通常の比例区の定数とは別に、「中小政党配慮枠」を設ける衆議院選挙制度案を提案している。これを公明党は容認するという。

公明、比例配慮枠「50」要求…自民案容認へ
http://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/news/20130309-OYT1T00262.htm?from=ylist

現在の衆議院比例区選挙では、定数180を11ブロックに割り当てている。細田案は、11ブロックを8ブロックにし、定数180から30を削減して150とし、そのうちの30議席を中小政党(得票率2位以下の政党)だけに割り当てるというもの。

まず、3月1日の要望書で指摘したように、定数を削減する必要性がそもそもない。

「国民負担と引き替えの国会議員定数削減」「有権者の権利を縛るネット選挙法案」で各党議員に要望
http://kaze.fm/wordpress/?p=445

細田議員も比較大政党と中小政党の格差を縮減できると認めているからこそ、11ブロックを8ブロックにしている。表1に示すように、ブロック制は取りながらも政党への議席配分数を全国集計の票で決定すれば、死票は最小化する。このような方式はドイツの小選挙区比例代表併用制などで採用されている。なぜ自民党はこの方式を採用しないのか。

表1〜4の衆院選比例区のシミュレーションは、2012衆院選の結果( http://kaze.fm/wordpress/?p=435 )に基づいている。

細田議員の原案の検討の前に、「中小政党配慮枠」を設けず、定数150を8ブロックに割り当てただけの場合はどうなるかを見てみる(表2)。

表2に示すように、表1と比べ、みんなの党・共産党・旧日本未来の党・社民党の6議席が他党に移る(みんなの党を境に、比例区得票率と議席占有率の乖離が明瞭となり、少数政党側に不利となる)。1票格差(「1議席当たりの得票数」を各党ごとに求め、1番小さい「1議席当たりの得票数」で割った値)の最大は旧未来の1.41倍となる。

定数が削減されているとはいえ、ブロック数、従って死票が減少するため、2012衆院選と比べ、全体的に比例区得票率と議席占有率の乖離が縮小しているが、社民は議席を獲得できなくなる。

細田議員の原案ではどうなるか(表3-1)。「中小政党配慮枠」定数30も8ブロックに割り当てて、各ブロックごとに議席を配分した。近畿ブロックでは日本維新の会が第1党なので、近畿ブロックだけは自民党にも「中小政党配慮枠」から議席を配分したが、その他のブロックでは自民を除く各党のみに議席を配分した。

表3-1に示すように、自民の比例区得票率と議席占有率がほぼ一致するようになるが、表2(定数150、8ブロック/「中小政党配慮枠」なし)で既に議席占有率が比例区得票率を上回っていた維新・民主・公明の議席がさらに増え、2012衆院選の議席占有率を上回るようになる一方で、共産・旧未来・社民・大地は議席が減り、2012衆院選の議席占有率を下回ってしまう。

これでは少数政党に配分されるべき議席を中規模政党に移すだけだから、「中小政党配慮枠」は設けない方がいい。定数120も定数30もブロックに割り当てるには少な過ぎるため、現在のブロック式比例代表制の弊害を拡大しているに過ぎない。最大の1票格差は表2(定数150、8ブロック/「中小政党配慮枠」なし)からさらに拡大し、共産の2.28倍となる。

上記読売記事によれば、公明は細田案に基づく試算で自党比例区の獲得議席数を22議席としているので、表3-1の結果と一致している。従って、細田案では「中小政党配慮枠」も8ブロックに割り当てているものと思われる。ただ、念のため、表3-2で「中小政党配慮枠」を全国1区とした場合も計算してみた。

表3-2では、2012衆院選と比べ、少数政党の格差がごくわずか改善されるものの、中規模政党が優遇され、2012衆院選の議席占有率と比例区得票率の乖離が小さかった状態が破れていることが分かる。最大の(政党間)1票格差は社民の4.17倍と極めて高く、2012衆院選のときの同党の4.87倍とほとんど変わらない。

裁判では「選挙区間1票格差」(地域代表性格差)の問題が争われている。なぜか参院と衆院で違憲の目安となる格差に違いが見られ、衆院ではそれが2倍とされる。1票価値の格差としては政党間1票格差の方が重大であり、現行の選挙制度でも細田案でも政党間1票格差が2倍を優に超えていることは、論理必然的に違憲である。

公明は先に、「中小政党配慮枠」を原案の30から50〜60に増やすことを要求していた(上記読売記事)。

通常の8ブロックに定数90、「中小政党配慮枠」に定数60を割り当てると、表4に示した通り、比例区得票率で自民より劣る維新が自民よりも多くの議席を獲得するようになる一方で、共産以下の少数政党の議席は表3-1(定数120、8ブロック/定数30、「中小政党配慮枠」)よりさらに少なくなる。最大の1票格差はさらに拡大し、共産の3.16倍となる。

細田案の「中小政党配慮枠」は要するに、「中小政党配慮」になっていない。「少数政党切り捨て」「中規模政党優遇」であり、2012衆院選よりさらに格差を拡大する。

中小政党に配慮するのでなく、全政党に配慮して、比例区得票率と議席占有率を一致させる必要がある。同時に選挙制度は、政党と無所属候補にとっても平等でなければならない。


 
 

表1 細田案の検討:衆院選比例区シミュレーション(定数150の全国1区)

1票格差:「1議席当たりの得票数」を各党ごとに求め、民主党の「1議席当たりの得票数」で割った値
議席配分表(衆院選24)

自民 維新 民主 公明 みんな 共産 未来 社民 大地 幸福 改革 国民
議席数 43 31 25 18 13 9 8 3 0 0 0 0 150
得票率(%) 27.62 20.38 16.00 11.83 8.72 6.13 5.69 2.36 0.58 0.36 0.22 0.12
議席占有率(%) 28.67 20.67 16.67 12.00 8.67 6.00 5.33 2.00 0.00 0.00 0.00 0.00
1票格差 1.00 1.03 1.00 1.03 1.05 1.06 1.11 1.23


 
 

表2 細田案の検討:衆院選比例区のシミュレーション(定数150の8ブロック、中小枠なし

1票格差:「1議席当たりの得票数」を各党ごとに求め、大地の「1議席当たりの得票数」で割った値
議席配分表(衆院選23)

自民 維新 民主 公明 みんな 共産 未来 社民 大地 幸福 改革 国民
議席数 46 33 25 18 12 8 7 0 1 0 0 0 150
得票率(%) 27.62 20.38 16.00 11.83 8.72 6.13 5.69 2.36 0.58 0.36 0.22 0.12
議席占有率(%) 30.67 22.00 16.67 12.00 8.00 5.33 4.67 0.00 0.67 0.00 0.00 0.00
1票格差 1.04 1.07 1.11 1.14 1.26 1.33 1.41 1.00


 
 

表3-1 細田案の検討:衆院選比例区のシミュレーション(定数120の通常8ブロック+定数30の中小枠8ブロック)

1票格差:「1議席当たりの得票数」を各党ごとに求め、公明の「1議席当たりの得票数」で割った値
議席配分表(衆院選18)

自民 維新 民主 公明 みんな 共産 未来 社民 大地 幸福 改革 国民
議席数 41 35 29 22 13 5 5 0 0 0 0 0 150
得票率(%) 27.62 20.38 16.00 11.83 8.72 6.13 5.69 2.36 0.58 0.36 0.22 0.12
議席占有率(%) 27.33 23.33 19.33 14.67 8.67 3.33 3.33 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00
1票格差 1.25 1.08 1.03 1.00 1.25 2.28 2.12


 
 

表3-2 細田案の検討:衆院選比例区のシミュレーション(定数120の通常8ブロック+定数30の中小枠全国1区)

1票格差:「1議席当たりの得票数」を各党ごとに求め、維新の「1議席当たりの得票数」で割った値
議席配分表(衆院選18)

自民 維新 民主 公明 みんな 共産 未来 社民 大地 幸福 改革 国民
議席数 38 36 27 20 14 7 7 1 0 0 0 0 150
得票率(%) 27.62 20.38 16.00 11.83 8.72 6.13 5.69 2.36 0.58 0.36 0.22 0.12
議席占有率(%) 25.33 24.00 18.00 13.33 9.33 4.67 4.67 0.67 0.00 0.00 0.00 0.00
1票格差 1.28 1.00 1.05 1.04 1.10 1.55 1.44 4.17


 
 

表4 細田案の検討:衆院選比例区のシミュレーション(定数90の通常8ブロック+定数60の中小枠8ブロック)

1票格差:「1議席当たりの得票数」を各党ごとに求め、民主の「1議席当たりの得票数」で割った値
議席配分表(衆院選20、21)

自民 維新 民主 公明 みんな 共産 未来 社民 大地 幸福 改革 国民
議席数 36 37 33 23 13 4 4 0 0 0 0 0 150
得票率(%) 27.62 20.38 16.00 11.83 8.72 6.13 5.69 2.36 0.58 0.36 0.22 0.12
議席占有率(%) 24.00 24.67 22.00 15.33 8.67 2.67 2.67 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00
1票格差 1.58 1.14 1.00 1.06 1.38 3.16 2.93

太田光征

「国民負担と引き替えの国会議員定数削減」「有権者の権利を縛るネット選挙法案」で各党議員に要望

3月 2nd, 2013 Posted by MITSU_OHTA @ 13:10:59
under 選挙制度 [2] Comments 

3月1日、「平和への結集」をめざす市民の風として各党主要議員の事務所に要望書を渡し、一部を除き秘書の方に趣旨を説明してきました。

公明党幹事長・衆議院議員 井上義久様
みんなの党代表・衆議院議員 渡辺喜美様
自由民主党幹事長代行(選挙制度担当)・衆議院議員 細田博之様
新党大地参議院議員 横峯良郎様
みどりの風代表・参議院議員 谷岡郁子様
新党改革代表・参議院議員 舛添要一様
日本共産党委員長・衆議院議員 志位和夫様
国民新党政務調査会長・衆議院議員 野間 健様
民主党幹事長・衆議院議員 細野豪志様
日本未来の党代表・衆議院議員 阿部知子様
日本維新の会副幹事長・衆議院議員 松野頼久様
社会民主党政策審議会
生活の党代表・衆議院議員 小沢一郎様
生活の党代表代行・参議院議員 森裕子様

要望書
2013年3月1日

消費税増税と議員定数削減をセットにするのはやめよ

民主党の公約違反である消費税増税(自民党・民主党・公明党による密室談合で決定)を実施するにあたって、自民党・民主党・公明党などは国民に負担をかけるからには自ら「身を切る<姿勢>」を示すべきだとして、消費税増税と、議員定数の削減、議員歳費(政党助成金含む)減額をセットにして国民に訴えています。

<議員定数削減は、言動と矛盾し、その理由が示されていない>

各党は政治を官僚主導から政治家主導に転換すべきと公言しています。それなのになぜ議員定数を削減するのでしょうか。

今の議員たちは仕事をしていない、仕事をしない議員が多いから議員の首切り合理化をしたい、というようにも聞こえます。

官僚主導から政治家主導にするなら、議員がもっと必要でしょう。もし仕事をしていない議員が多いなら、政党別に議員の実態を明らかにした上で、仕事のできる議員を有権者に選んでもらう努力を行うべきであって、議員数全体を減らすのは筋違いというものです。

なぜ政策遂行と引き替えに「身を切る<姿勢>」を示す必要があるのか、なぜ国民負担と「身を切る<姿勢>」が釣り合うのか、政府・各党が国民に求めている負担が数多い中で、なぜ消費税増税の負担だけを取り上げて「身を切る<姿勢>」を示す必要があるのか、なぜ定数削減が「身を切る<姿勢>」を示すことになるのか、各党は理由を明らかにしていません。

<議員定数を削減すべきでない理由>

1.官僚主導から政治家主導の政治を実現し、国民の多様な意思を国会にできるだけ的確に反映させるためには、しかるべき議員定数が必要であり、日本の議員定数は国際比較すると大幅に少ないことから、定数削減の必要はまったくありません。

2.適切な議員定数については、少数政党でもすべての国会委員会に掛け持ちせず委員を配属させることができるようにするのが公平性にかなっていることから(この条件を満たすにはドイツ下院並みの500人台が必要)、最低でも現在の定数が必要です。

3.定数削減は、比例区の定数削減であれば中小政党とその支持者に対する差別(現在の比例区定数でも比較大政党に有利)、選挙区の定数削減であれば無所属候補とその支持者に対する差別(無所属の当選枠は選挙区だけに限定され、政党より不利)を拡大します。
 東日本大震災や福島原発事故からの復旧・復興にどの政党・国会議員も尽力されていることと思いますが、平等な国民主権平等な投票価値を尊重することから、人を真に思いやる政治を実現し、福島原発事故につながる政治を改めることができるのではないですか。

4.ムダをなくして予算を節約すべきとの議論は、議会制民主主義における議員の果たすべき役割を軽視するものです。
 ムダな政策、ムダな予算があります。定数削減によって国会にますます民意が反映しなくなれば、真の巨大なムダを根絶できません

5.国民負担と引き替えに「政治家は自ら身を切るべき」との議論がありますが、これは世界的にも類例のない虚偽です。身を切られるのは、代表を選ぶ権利を縮減されてしまう一般国民の方です。
 負担増を求めて身を切るべきだと主張している比較大政党が身を切ることがなく、負担増に反対している中小政党と有権者が身を切られるというのは、あべこべです。この構図は幾つもの政策で見られます。
 政策遂行に必要な条件はただひとつ、その政策を支持する民意ではありませんか。政党・政治家には、政策に対する民意の支持を得るための仕事にこそ、身を切るほどの努力が求められているはずです。

6.以上のように消費税を上げるために、自分たちも「身を切りますから」と国民に理解を求める方法は、常識的認識の欠如であり、国会の権威の軽さと国民主権の軽視を世界に向けてアピールすることになり、その弊害は甚大です。

有権者の権利を縛る公職選挙法から決別を

インターネット選挙「解禁」法案が議論されています。ネット選挙が実現すること自体は好ましいものの、同法案は重大な問題を含んでいます。

インターネットのない時代に制定された公職選挙法でインターネットが想定されていないことは明らかであり、同法でネット選挙運動が禁止されていると断言することはできません。

従って、ネット選挙を「解禁」するのではなく、同法でネット選挙が禁止されていると解釈すべきでない旨の修正にとどめるべきでしょう。これは国民主権を尊重した考え方と言えます。

自民党と公明党のネット選挙「解禁」法案では、政党や候補者以外がメールを利用した選挙運動を禁じており、有権者の権利を制限するという、国民主権を軽視した従来の考え方から抜け切っていません。

また、現在の公職選挙法でも、個別訪問以外の手法なら、落選運動は禁止されていませんが、自民・公明のネット選挙「解禁」法案では、匿名でのネット選挙運動とネット落選運動を禁止しています。これは憲法で保障された表現の自由を侵害し、現公職選挙法から著しく後退するもので、有権者としては容認できません。

高すぎる供託金の規定を含め、有権者の権利を縛る一切の条項を公職選挙法から削除してください。有権者の権利を認めないで有権者のための政治ができるわけがありません。

以上、ご見解をいただければ幸いです。

「平和への結集」をめざす市民の風
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