山口衆議院2区補選について

本日は衆議院山口2区の補欠選挙投票日です。
この選挙は事実上、衆議院では初の「平和への結集」が実践された選挙です。

私自身のブログに、そのことを少し書きましたので転載します。

さて今日は、山口県では衆院山口2区補選の投票日です。
この選挙は民主党の平岡秀夫氏と自民党の山本しげたろう氏の一騎打ちとなっています。
岩国米軍基地の拡張とNLP(戦闘機の夜間離発着訓練)移転の是非を問う、先の岩国市長選挙に自民党の衆議院議員福田良彦氏の辞任に伴うもの。岩国市長選では僅差で福田氏が現職の井原氏を敗ったが、山口2区はその岩国市を含む選挙区、補選でも岩国基地問題が焦点になっても良さそうなものです。ところがガソリン税の暫定税率問題に、後期高齢者医療制度などが社会的な焦点となり、岩国基地問題は早くもどこかに吹き飛ばされた気配です。

この選挙の特徴は民主党と自民党の一騎打ちになっていること。つまり、いつもなら必ず候補者をたてる共産党が候補者をたてなかったことです。過去の選挙結果を見ると、当選者がだいたい10万票ちょっとで、共産党の得票は1万票ちょっと。選挙結果には関係ないと思われるかもしれません。ところがここは、過去3回の選挙がどれもトップと2位の差が1万票前後という激戦区なのです。

平岡氏が福田氏に破れた2005年選挙では、その差は500票ほどでした。共産党票は13000票あまりあり、この票が平岡氏に入っていれば、確実に勝っていたというわけです。

共産党は、最近になって、全選挙区に候補者をたてるというこれまでの方針を見直すという方向性を出しました。その第一号適用がこの選挙区と言っても良いかと思います。共産党は「自由投票」ということで、平岡氏を推薦したり、応援したりすることはしていませんが、共産党に投票していた人が自民党に入れることはあまりないでしょう。平岡氏は、大きな援軍を得たのです。

平岡氏の政治姿勢は、民主党の中では「平和派」と呼べるものです。民主党内の護憲を掲げる議員集団として旗揚げした「リベラルの会」の中心人物として、近藤昭一議員とともに名前を出しています。民主党内に「平和派」は数多くいるのですが、民主党の支持勢力が必ずしも平和=護憲派には限らないという事情のため、あえて表に公表しない議員が多いのです。平岡氏はその中にあって、選挙区事情もあるのでしょうが、それを公然と表している信念を持った政治家とも言えます。

共産党が、これを評価して候補者擁立を見合わせたのだとすれば、これは私が参加する「平和への結集をめざす市民の風」の求める結集が「衆議院選挙ではじめて」実践された事例ということができます。共産党はその点についての表明はしないでしょうが、これはとても「粋な計らい」、今後の日本の政治が大きく動き始める予感を感じさせる「さわやかな出来事」ではないかと思います。

とはいえ、平岡氏はまだ当選したわけではありません。マスコミ等の報道によれば、例によって僅差で、わずかに平岡氏リードと伝えられています。おそらく共産党支持者の人たちの「粋な投票」が、この福田内閣最初の国政選挙の敗北を決定づけるだろうと思います。

以上です。
これ以上書くと選挙違反にもなりかねませんので、あとはお察しください。

「市民の風」事務局 竹村英明

2 Responses to “山口衆議院2区補選について”

  1. Error Check and Correct memory Says:

    山口2区、民主圧勝!解散総選挙へ一直線!…

    やはり国民は民主党を選択した。国民の負担を強いる自民党の悪辣な政治がこれで終焉を迎えることになる。 (more…)

  2. 関係性 Says:

    『ロハス』ということ…

     「値上げで9割が買い物で節約・日経消費者1000人調査」(4月22日/NIKKEINET)や「消費者9割買い物節約」(日本経済新聞4月23日付け朝刊)が掲載された。
    (more…)

Leave a Reply