選挙制度改革に関する協議の申し入れ

 西松建設からの政治献金が「事件化」されたことで、政治資金規正法の改正に動き出す気配が生まれてきました。1994年には、政治改革の名目で現在の選挙制度に改悪されてしまいましたが、今回の件がきっかけとなり、正しい方向で選挙制度改革に注目が集まってほしいところです。

 政治献金を政党のみに認めればよいとか、公共事業を受注する企業からの政治献金を禁止すればよい、という意見が出ていますが、そうした制度内改革だけでは、企業寄り政策などを是正できません。派遣企業からの政治献金が適切だ、ということにはならないでしょう。

 では企業・団体献金を一律に禁止すれば、政治改革が完成するのか。政党・議員の買収手段は、企業・団体献金だけではありません。例えば、原発を推進したい電力企業の労組から、選挙運動の支援を受けるという便益も、政治を歪めます。

 小選挙区制は、二大政党制という寡頭政治を強制する傾向があります。ですから小選挙区制は、腐敗政治を固定化させるのに都合がいい制度です。この点に目を向けなければなりません。

 買収する側は、二大政党だけを押えればよい。アメリカのように、マスメディアと二大政党の癒着も悲劇的です。主権者にしても、小選挙区制の下では、ポジティブな面では違いがあっても、ネガティブな面では同じ二大政党というのが、一番悩ましい。死票を生じない選挙制度の下での多党制が、腐敗政治を防止するためのセーフティーネットといえます。

 主権者の良識を死票の形で抹殺しない、主権を保障する選挙制度が、何よりも価値があります。

 本日、下記申し入れ書を民主党、日本共産党、社会民主党、国民新党、日本新党および新党大地に郵送しました。

太田光征
http://otasa.net/
 
 

選挙制度改革に関する協議の申し入れ

●●御中

 国会活動いつもありがとうございます。貴党には、野党連合による、国民の立場に立った、民意を反映した政権交代を期待しております。

 その政権交代とも密接に関係する選挙制度について、各党は次期衆院選に向け、見解を出し始めています。選挙制度は、憲法が真っ先に謳った国民主権を具体的に保障するための、極めて重要な制度であり、すべての主権者にとって最優先の政治課題であるといえます。主権を切り縮める方向での選挙制度改定は、あってはなりません。

 これまで、尋常でない頻度で公職選挙法が改定されてきましたが、そのほとんどが主権を制約するものでした。1994年に小選挙区比例代表並立制が導入されたことで、主権格差が制度化され、世界に類を見ない主権侵害の法体系が完成しました。

 野党が得票率で与党を上回った場合でも、与党が政権に居座ったり、得票率で与党より劣る野党が政権を獲得したりすることを許す小選挙区制は、選挙制度の名に値しません。

 いわゆる「衆参のねじれ」は、小選挙区制による「民意のねじまげ」の賜物にほかなりません。「衆参のねじれ」解消は、小選挙区制の廃止で可能です。

 そもそも選挙制度は、単に政権交代を促すための制度ではなく、歴史的にみても、小選挙区制が政権交代を促すという事実はありません。もはや、小選挙区制神話に基づく政権交代の必要性がないほど、自民党の寿命が尽きようとしています。

 つきましては、貴党と当団体があるべき選挙制度について意見交換を行える機会を設けていただきたく、お願い申し上げます。このような政党・市民間の協議が実現すれば、日本の民主主義に画期的な前進をもたらすに違いありません。是非ともご検討よろしくお願い申し上げます。

2009年3月17日

「平和への結集」をめざす市民の風・選挙制度問題担当
太田光征

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