二大政党制は談合政治を生む
二大政党制は談合政治を生む
政権交代がしやすくなる、とメディアがさんざん持ち上げ、誘導してきた二大政党制。ところが政権交代なんて実現していない。
空約束に終わっている政権交代という幻想だけに目を奪われてはいけません。例えばアメリカの民主党、共和党とも根は大企業のための政党、軍需企業から多額の献金をもらう戦争政党で、平和と社会的公正を重視する政党、政策を排除しています。経済界と談合し、さらに両党間で他党を排除する(暗黙の)談合をしているわけです。
その結果、連邦政府の自由裁量予算の半分が軍事費で、年がら年中世界のどこかで戦争を起こしています。それでいて例えばイラクに派遣される米兵が高給取りかといえば、まったくその逆。貧乏人が軍人にさせられ、軍人になっても低賃金のまま。格差が固定されているのです。
日本の場合、単独政権路線と二大政党制の流れこそが政権交代を阻害しているとみるべきです。この流れを強制する制度が小選挙区制ですが、これを推進している民主党にはその撤回を求めていきましょう。
(転載歓迎!)
二大政党制の流れを止めるために有権者ができること
二大政党制の流れをせきとめる有権者の投票行動を提案したいと思います。地方区(特に1人区)では小政党(平和政党)候補への票はほとんど死票になります。そこで、地方区では、小政党支持者はイヤでも有力(政党の)候補者に投票し、その代わり、有力政党の支持者は、比例区ではイヤでも小政党に投票する――つまり「バーター投票契約」です。比例区と地方区での政党の住み分けを有権者が促す仕組みといえます。顔の見える有権者2人1組で実際に契約するのがベスト。
これで、単独野党が勝ちすぎることなく、平和票と政権交代票を最大化させることが可能になります。優先順位の低くなっている平和の諸問題、例えばイラクから自衛隊を撤退させるとか、憲法9条を変えないなどの民意を、諦める必要がなくなるのです。
太田光征
[参照]
森永 卓郎氏
戦場に行くのは負け組たち(5月28日)
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/column/o/83/03.html現在、イラク戦争で命を落とした米兵は3000人を超えた。しかも、最前線で戦う最下層の兵士の年収はわずか1万5000ドル(180万円)だ。そんな低賃金で命をかけてまで、なぜ彼らは戦場に行くのだろうか。
それは、彼らの米国での年収がもっと低いからだ。年収100万円であれば、180万円は所得倍増だ。そして、低所得者だけが戦争の犠牲になっていく。
反戦の母:シーハンさん引退宣言 米国の政治状況批判
イラクで息子が戦死したことをきっかけに反戦運動を展開し、「反戦の母」と呼ばれた米国人、シンディ・シーハンさん(49)が28日、運動の引退を宣言した。シーハンさんは「息子の死は無駄だった」と表現し、政治にほんろうされる中での引退だったようだ。
(中略)
ブログでシーハンさんは「人々が理由もなく死んでいく問題は、“右か左か”の問題でなく、“正しいか間違っているか”の問題」「我々が、腐った(共和、民主の)2大政党制に代わる別の制度を見つけない限り、世界の人々は我々のやっていることを冗談だと思うだろう」と米国の政治状況を手厳しく批判した。反戦運動が共和、民主両党に政治的な駆け引きに利用され、駐留イラク米軍の撤退にめどが立たない状況を批判した発言とみられる。
(後略)
毎日新聞 2007年5月30日
「無血虫」たちの改憲手続法案
http://blog.goo.ne.jp/goo-needs/e/728085dcadaba712f19e8058ef0a541a(前略)
当初、民主・社民・国民新の野党3党はこの法案について「成立阻止」で一致していました。ところが衆議院段階で民主党はその舌の根も乾かぬ内に、与党との修正協議に応じました。これについては改めて「対案」提出へと軌道修正したものの、口を酸っぱくして主張してきた「最低投票率」の規定すら盛り込まれていないという、極めてお粗末で全くやる気の感じられない法案でした。さらに、5月10日になって民主党の参議院国対は与党に歩み寄り、翌11日の委員会採決に合意したと報じられました。
しかし、10日になってようやく合意したというのは明らかに偽りです。先に触れた18項目の附帯決議案は、与党側からではなく、民主党の主張によってなされた、いわゆる「落としどころ」であり、その文言の調整にかかる時間を考えれば、決して一日でできた合意などではありません。もっと前から、与党案の成立も見越した上でこの附帯決議でお茶を濁したというわけです。また、11日の委員会審議の模様はNHKで中継されましたが、NHKの審議中継を入れるかどうかについては公共放送である立場から全会派一致が原則です。民主党は共産・社民・国民新の他の野党を全く無視し、与党側に「寝返った」と見なければなりません。
(後略)
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