葛飾ビラ弾圧事件に対する抗議声明

2007年12月28日
「平和への結集」をめざす市民の風

 東京・葛飾のマンションで政党ビラなどを配布した件により住居侵入で起訴されていた男性に対し、本年12月11日東京高裁で逆転有罪の判決が下された。この判決に対し、「『平和への結集』をめざす市民の風」としても表現の自由に対する侵害として強く抗議し、声明を発表する。

 日常生活では、飲食店や宅配、不動産など数々の商業ビラがマンションのポストに投函されており、社会通念上も検挙対象となるほど重大な問題とは考えられていない。さらに、この男性が配布していたものは政党のビラであり、表現の自由や公共性を考えても、本来であれば商業ビラの配布よりも尊重されてしかるべきものである。また、本件に対し無罪判決を言い渡した一審の東京地裁でも指摘されたように、問題のマンションは開放型であり、外部者のマンションへの投函は来訪者に目に見える形では規制されておらず、今回の政党ビラの投函が刑事事件として有罪判決の対象となる行為であるとは社会的にも考えられない。ビラの配布以外に、男性が住民の安全や財産権を侵害するような行為を行ったわけでは決してない。

 本件は日本共産党の政党ビラ配布が対象とされたものであるが、本件に限らず、近年、反戦ビラや国家公務員によるビラ配布による逮捕・検挙・有罪判決が相次いでいる。政府・与党を支援するための官庁の省ぐるみ選挙などは摘発されていないにもかかわらず、日本共産党など反戦・護憲の立場で活動する人たちがいわば「狙い撃ち」されてきた事実は見過ごすことができない。

 このような背景を考慮すると、本判決は政府・与党に批判的な立場を取る政党や全ての平和・護憲勢力や市民団体に対する不当な攻撃であると判断せざるを得ない。表現・言論の自由は、日本国憲法21条において保障されており、民主主義国家として最も基本的な権利の一つである。この権利は、どのような政治的立場に立つ者に対しても、等しく認められるはずのものであり、異なる政治的信条の持ち主に対しても、同様に認め合わなければならない性質のものである。

 われわれは、本判決に対し強く抗議すると同時に、日本の警察、検察などの司法当局が、非暴力の理念に立ち民主的に活動する様々な政党や団体を敵視し、あたかもテロリストであるように監視対象としていることに対しても強く抗議する。公安調査庁が毎年公刊する「内外情勢の回顧と展望」においては、共産党や各種の非暴力の市民団体の活動が、「過激派」と同じ項目で取り上げられ、あたかも危険な団体であるかのように扱われており、また警察庁も国政政党である日本共産党を「暴力革命の方針を堅持」しているなどとして、監視活動を続けている(http://www.npa.go.jp/kouhousi/biki2/sec02/sec02_01.htmを参照)。国会に議席を持つ政党に対してさえこのような公権力による監視活動が国民の税金により公然と行われていることは、民主主義国家としてのあるべき姿からかけ離れていると言わざるをえない。

 問題の判決の背景には、反戦運動や平和団体に対する公権力の側の敵対意識があり、この姿勢が変わらない限り今後も同様の不当検挙・不当判決が続く恐れは十分にある。このような状況が放置されれば、政府や与党、社会に対し異議申し立てをするあらゆる活動に対し今後一層締め付け・弾圧が強まり、国民の自由や権利は奪われ、公権力が恣意的に国民を弾圧できる社会へと一直線に進むことが強く懸念される。

 「市民の風」としても、言論の自由を否定する今回の東京高裁判決に強く抗議し、最高裁において男性の無罪を勝ち取るために力の限り支援する決意である。同時に、民主主義国家としてふさわしくない公権力による野党や反戦・平和団体に対する監視・弾圧を止めさせるために、世論を広げる取り組みを展開したいと考えている。

投稿者 「平和への結集」をめざす市民の風事務局次長  末次 圭介
※末次圭介氏が海外出張のためhigashimotoの代理投稿です。

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