小選挙区制を見直す集会へ参加のお願い(第3回、自由民主党選挙制度調査会会長・村田吉隆氏あて)
自由民主党選挙制度調査会会長 村田吉隆様
私どもは、小選挙区制の廃止などを目指して活動している平和への結集・市民の風と申します。度々、表題のお願いをさせていただいております。
報道によりますと、村田会長は、供託金没収点(得票数)の引き下げの議論を開始するとされています。引き下げの理由として、貴調査会は、「政党要件を満たす政党の届け出候補者であっても多くの候補者が供託金を没収されている」ことなどを挙げられているといいます。没収点の引き下げ自体は、立候補の権利を保障する観点からも、好ましいと考えます。
そもそも、供託金制度の目的は、泡沫候補の乱立を防ぐためだといわれました。しかし、小選挙区制は、有権者に対して候補者の当選可能性を考慮した投票行動を促すので、人気の低い候補の人気をますます低くします。つまり、小選挙区制は、必ずしも泡沫候補とはいえない候補を泡沫候補に仕立てる特性を持つといえます。
このように、供託金制度は小選挙区制の特性を抜きに議論はできないと思われます。小選挙区制という制度本体の見直しが必要になってくるでしょう。そしてこの小選挙区制には、大量の死票を発生させるという重大な問題が残っています。
供託金没収点の引き下げ論議が、政党側の視点に立つとするなら、バランスの上からも、有権者側の視点に立った選挙制度改正の論点も取り上げる必要があると考えます。小選挙区制による死票問題はその1つです。
私どもは、各党の議員をお招きして、小選挙区制を見直す集会を、9月以降に企画しております。つきましては、供託金問題などを含め議論していただきたいので、村田議員を始め、貴党の見解を伺える方の参加を検討していただきたく、お願い申し上げます。日程につきましては、各党との調整の上、決定させていただきます。
「平和への結集」をめざす市民の風
選挙制度問題担当 太田光征
(以上は2008年8月20日、自民党本部に郵送しました)
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