2012年総選挙:社民党の公約

社民党の公約と検討

社民党Officialweb    http://www5.sdp.or.jp/

社民党は11月29日、「全ての若者に『ホーム』(失敗してもいつでも帰れる拠点、安心できる居場所)を」と提言する「社民党若者アクションプログラム」(PDFファイル)をとりまとめた。
http://www5.sdp.or.jp/policy/policy/data/121129youth.pdf
この構成は、
1.はじめに〜今、必要な新しい「ホーム」〜
2.総論
3.各論
?職場(しごとを「ホーム」に)
?居場所(こころを「ホーム」に)
?住居(住まいを「ホーム」に)
?ゆるやかな家族(家族を「ホーム」に)
?教育・子育て(地域を「ホーム」に)
4.アジアとの共生(アジアを「ホーム」に)
5.あとがき〜若者問題は、もはや”若者”問題じゃない〜
から成り立っている。
雇用不安やさまざまの社会のゆがみに苦悩する若年層にしぼって、政策的課題をまとめたことは
社民党の努力が感じられる。

公約本来に戻ると、社民党は、「社民党の7つの約束」と題して以下の項目をあげている。

1.サヨナラ原発 、 エネルギーシフトで原発ゼロ!
原発稼働は直ちにゼロ、脱原発基本法を制定し、脱原発社会を実現します。

2.まだ間に合う!消費税増税のストップ
「消費税増税法」廃止案を制定し、消費税増税を撤回させます。

3.ストップ TPP参加
農業や暮らしを壊すTPPへの参加を許しません。

4.オスプレイ配備反対、アジア外交の再建
オスプレイ配備に反対し、低空飛行訓練をやめさせます。

5.いまこそ、人間らしい働き方を
雇用を増やし、所得を安定させ、個人消費を活性化し、内需主導経済に転換します。

6.「人間の復興」の実現
被災者一人一人に根ざした「人間の復興」を実現します。

7.平和憲法は変えさせない
平和憲法は変えさせません。

また、「社民党の7つの提案」として
? 農林水産業再生
? 環境・みどり
? 「地域力」アップで創造的地域社会の実現
? いのち セーフティネットを充実
? 住宅セーフテイネットを確立
? 「子ども・若者・女性」人生丸ごと応援
? 地域から始まる「このくにのかたち」

なお、社民党の公約は、全文が60ページを超える詳細なものである。そのエキスをわかりやすく人間的な表現で提示している。このような公約の社民党が、国会で減少に減少を重ねて、一桁ということは何を意味するのか。脱原発でも、原水禁の積極的な取り組みで、政党の中では最も熱心に市民運動を後押しして取り組み続けてきた。護憲や沖縄県のアメリカ軍の横暴にも、明確な意思表示をおこなっている。その社民党が、国会で中心的なイニシアチブをとっていない現実が、いまの社民主義の現状をも反映している。社民党は、維新の会や自民党、民主党と現実政治でどう対抗しどう動くのか。おそらく現実の政界で、国民が支持する政治的言動の一貫性を保つことが必要だろう。維新や自民、民主と地方自治体首長選挙での共闘は、中央政界での政治行動との一貫性を問われる。

櫻井智志

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