沖縄米軍基地海兵隊兵士による少女への性暴力事件に対する抗議声明

2月 24th, 2008 Posted by take @ 14:00:10
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沖縄米軍基地海兵隊兵士による少女への性暴力事件に対する抗議声明

米国大統領 ジョージ.W.ブッシュ 殿
駐日米国大使 J.トーマス.シェーファー 殿
在日米軍司令官 ブルース.A.ライト 殿

軍隊と少女は共存できません

人類史上これまで、国家の戦争の元に少女は父を、恋人を、長じて夫を、息子を、孫をまたその先の息子達を失ってきました。軍隊の中で、愛する彼らが、人殺し訓練をされることを女たちは望みません。ましてや、よその国の女性やいたいけな少女に、性暴力を働くことなど憤悶の苦しみです。

おろおろと国家の戦争で明け暮れているうちに、21世紀。地球環境そのものが、人類の揺りかごであることに、多大な不安がでてきました。戦争という国家暴力で貴重な資源を失い地球環境破壊をしている場合ではありません。日本の国から、あなたの国家の軍隊はどうぞお引き取りください。

私たちの国は、1946年、日本国憲法第9条で、どこの国の軍隊も必要としない事を決意しました。時の政府の過ちで解釈が違ったとしてもです。戦争の明け暮れに辟易とした、この国の民がコンセンサスとして持ち、いまだ素晴らしく誇りとしているものです。これからの国際社会でますます、尊重されていくことでしょう。

野蛮な文化はもう放棄しなければならない時にきています。国家という権力システムで人類の舵取りをあやまたないでください。

2008年2月23日

「平和への結集」をめざす市民の風

(以下、英語版)

Statement against the Girl Violence Case
Committed by a Marine of the Okinawa Base

Mr. George W. Bush, President of the United States of America
Mr. John Thomas Schieffer, Ambassador of the United States of America to Japan
Mr. Bruce A. Wright, Commander of the United States Forces Japan

The Military and Young Girls: Simply No Way to Co-exist

Throughout history, women have lost their fathers, lovers,husbands, sons, grandsons, and great-grandsons to wars fought by nations. It is abhorrent for women to think of their beloved men being trained within the military to kill other human beings,and it fills us with an agonizing rage to think of their inflicting sexual violence upon innocent women or young girls in other lands.

Although we have now entered the 21st century, still nations remain absorbed in the task of continually fighting such wars. Our natural environment–the very cradle that sustains our culture–is now in a state that raises our grave concern. It is certainly no time, then, for nations to be squandering priceless resources and destroying our environment in the name of waging these state wars.

We ask that you kindly take your country’s military out of Japan. In 1946,Article 9 of the Japanese constitution made it clear that no country’s military would be needed in our country. At this time, our citizens reached a consensus to do away with the odious tool of war–even if our government should one day misinterpret this intention. Indeed, Article 9 continues to remain a point of pride for our nation, and also promises to gain increased international prominence.

The time has come where barbaric cultures must be done away with. Please, do not utilize the nation state system as tool of power with which to continue to jeopardize our very human race.

February 23, 2008

Wind of Citizens toward Uniting for Peace

選挙制度改革に関する江田参院議長への申し入れ

2月 11th, 2008 Posted by MITSU_OHTA @ 12:22:45
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【お詫び】:3月18日、江田議長の発言(太字部分)を訂正

 「風」の2006「平和への結集」の訴えでも謳われてういる基本理念の一つである選挙制度改革への取り組みとして、1月25日に江田五月参院議長に申し入れを行ってきました。面会場所は何と仰々しくも参院議長公邸で、「風」からは竹村英明さん、小林正弥さん、太田光征の3人が参加。民主党グループ内で小林正弥さんによる公共哲学勉強会を設定したことのある民主党の土肥隆一衆院議員も同席し、私たちの話を聞いていただきました。

 (引き続き2008「平和への結集」アピールへの賛同をお願いします)

全野党・議員にむけての2008「平和への結集」アピール
http://kaze.fm/
賛同署名フォーム(匿名も可能です)
http://form1.fc2.com/form/?id=268462

選挙制度改革に関する江田参院議長への申し入れ

 冒頭、竹村事務局長から、憲法理念を守り活かす「風」の運動趣旨が説明された後、太田が下記の申し入れ書を読み上げました。

 小林正弥さんは2003年7月の『千葉大学法学論集』第十八巻第一号で「恩顧主義的政党と選挙制度改革―日本政治『成功』の条件―」を発表しているなど、選挙制度と政党政治の関係を論じてきています。

 小林さんはこの論文などを参考資料として江田議長にお渡ししながら、小選挙区制による二大政党制では理念の差がなく、政策の幅が縮まり、政治腐敗が起こる懸念があることを指摘し、政治改革論議の際も、ヨーロッパの比例区中心の選挙制度に賛成していたことを説明しました。

 野党連合との関係では、平和憲法の問題などで、民主党が自民党とはっきり区別をつけ、その上で他野党と連合するのであれば、二大政党制が機能する条件が整ってきたといえると小林さんは語りました。しかしこの条件をポジティブに展開していくには、年来の主張であるもっと民意を実現する選挙制度を考えるべきだと議長に要望しました。

 私が準備した申し入れ書はそもそも、いわゆる死票という表現で示されている小選挙区制下における議席獲得率の格差をも、一票の格差の範疇で認識すべきことを主張しています。去年の参院選では、例えば大阪選挙区と千葉選挙区で、従来の意味での一票の格差(選挙区間格差)と議席獲得率の格差(政党間格差)が重なって現れていると私は認識していますが、この考え方は江田議長にはまだ馴染まないようでした。

 以下、参院改革協議会の取り組みや一票の格差問題などについて、江田議長のお話を紹介します。

 参院改革協議会はかなり以前からあり、歴代議長の下、各派代表者会議の合意で設立されたものです。選挙制度の問題はその中で扱う課題の一つで、ゼロから見直すものではないといいます。参院の選挙制度改革としては、全国区を比例区にし、比例区名簿を拘束式から非拘束式に変更したぐらいで、最高裁から指摘されているのは選挙区の定数配分の問題。去年の参院選前に行った2増2減は、各会派の間で緊急避難に過ぎないとの合意があり、定数是正に引き続いて取り組むという申し送りがなされています。参院改革協議会でのテーマは諸般に渡るが、第一のテーマが選挙区の定数配分の是正という認識のようです。

 江田議長が民主党の参院議員会長の時代に、(鳥取・島根選挙区などの)合区・分区を提案しており、この扱いをどうするかが残っているといいます。定数配分の是正くらいできないで大きなことはできないが、逆に大きな制度をいじれば小さな問題は吹っ飛ぶともいえると。しかし、議論が拡散し、例えば職域代表制などを言い出すと、憲法の問題になってしまう。憲法は国会議員選挙で全国民の代表性を規定しているので、憲法改正まで視野に入れなければならなくなるので難しいのではないかと言われました。

 申し入れ書で引用している毎日新聞の書き方は言いすぎだと思うと指摘されながら、選挙区と比例区の定数配分を変えるとなると、蜂の子をつついたようになるので、そこで苦労されているといいます。選挙制度を国会議員にいじらせるのは、泥棒に手錠を作らせるものだ、縄をあわせるものだという意見があり、したがって第三者機関を立ち上げてそこに投げるという案もあるが、なかなか実際にはそうならないという。

 現在の展望では、合区が通れば今度は都道府県の線引きがこれでいいのかということになって、道州制など、県境をいじる議論になってきて、地方自治システムが動いていくことになっていくだろうとの見解を示されました。そうすると時間がかかるだろうが、定数配分問題に別の切り口が見えてくるだろうと。今の定数配分のままでは合憲の範囲に収まらない恐れがあるので、まずそこにメスを入れるという方針だそうです。

 小選挙区制オンリーで、選挙区の人口が平等だとすると、一票の格差がないということになる。得票率と議席獲得率に相当の開きが出るが、これは選挙制度の問題で、一票の格差ではない気がするといいます。一票の格差は各選挙区への定数配分の問題だと。

 少数政党に有利な選挙制度となると、選挙制度は価値ニュートラルでないといけないので、難しいといいます。小選挙区制は代表性をどうするかの問題。選挙制度を議論した時には、小選挙区制は多数意見を三乗すると言われていて、これは政策選択にめりはりがつくので構わないとされたはずで、良いかどうかは別として、これは一つの考え方だと。本来の意見の配分より小さくなった少数意見を尊重するということが大事だが、それは数を増やすことではないだろうとのお考えでした。議長自身は当時、小選挙区比例代表併用制を主張されたそうです。実際は並立制になりました。

 参院改革協議会で選挙制度のことをお願いしているが、まだまだアクセルを踏み込まないといけない状態で、大変なのだといいます。2010年選挙には間に合わせなければならない。すると来年の通常国会には成立させる必要がある。だから今年中に案を纏める必要があるが、具体化は難しいと言われます。

 選挙制度改革に関して市民からの大胆な意見が出るのは歓迎すると言っていただきました。さらに、選挙制度改革の議論は参院改革協議会のしきりでやることになっており、公聴会ということにはならないが、改革協議会で市民の意見を聞いてもらうよう改革協議会に提案することを検討してはどうかと、話されました。

 参院改革協議会の座長は民主党の議員とのことで、「風」として今後働きかけを検討していきたいと考えています。市民運動関係者の間でさえ、選挙制度改革はあまり課題に上っていません。有権者の間でもっと選挙制度改革の論議が盛り上がることを期待したいと思います。

(報告:太田光征)

参議院議長 江田五月様

2008年1月25日
一票の格差是正改革に関する要望書
――定数改革だけではなく抜本的な選挙制度改革への取り組みを――

 私たちは、日本の平和憲法の理念を守り活かし実現することをめざして、国政選挙において平和共同候補の擁立を訴えている「『平和への結集』をめざす市民の風」という団体です。貴職がこのたび選挙制度の改革をめざして「参院改革協議会」の後継組織を発足されたことを踏まえ、一票の格差是正改革に関する要望――定数改革だけではなく抜本的な選挙制度改革への取り組み――をお願いしたいと思います。

 新聞報道によれば、貴職は公平・公正・中立な議会運営を心がけるとともに、小さな政党からスタートしていることから、少数政党の意見も尊重していきたいとされており、私たちは大いに期待しています。

 貴職は、参院選挙における一票の格差是正改革に関し、以下のような見解を表明されています。

 「選挙区は各都道府県があって(最低1議席を割り振る)というところにメスを入れないと前に進まない感じを持っている」
「比例代表、選挙区の数の配分を今のままにしてアンバランスを是正していくのは困難だ」
(2007年8月11日付け毎日新聞)

 しかし、全国を選挙区に区割りする方式のままでは、定数改革で格差を完全に無くすことはできません。定数改革では限界があるのです。こうした区割り選挙の弊害を抜本的に正す選挙制度改革が必要であると考えます。

 2007年参院選の結果を見ても、千葉選挙区と大阪選挙区のように、一票の格差わずか1.42倍でも問題が生じている例があります。

 千葉選挙区と大阪選挙区はいずれも定数3で、投票率はそれぞれ55.14%、55.81%でした。大阪選挙区の有権者数は千葉選挙区の1.42倍なので、千葉選挙区の有権者数を基準にすると、大阪選挙区の定数は、4がふさわしいといえます。しかも、大阪選挙区で次点で落選した候補の票は585,620票であり、千葉選挙区で3位当選した候補の得票数477,402票を上回っていたのです。

 一票の格差を問題にするのであれば、選挙区別の格差だけではなく、政党別の格差も問題にするべきです。

 2005年衆院選の小選挙区で、後者の格差が際立って示されました。与党は49%の得票率で76%もの議席を独占したのです。2007年参院選でも、与党と民主党の立場が逆転していますが、同様の格差を生んでいます。選挙区に限ると、与党が得票率37%で34%の議席を獲得しているのに対して、民主党は得票率41%で55%もの議席を得ているのです。

 2007参院選における民主党の得票率は与党の1.08倍にすぎませんが、民主党の議席獲得率は与党の1.60倍にもなっています。民主党に投じた有権者の一票の価値(獲得議席数 / 得票数)は、与党に投じた有権者の1.48倍もあるのです。

 選挙区別と政党別の二種類の一票の格差は、区割り選挙を独立して行う限り、無くすことはできません。

 定数の少ない区割り選挙は、少数政党をますます少数勢力に追い込む制度であり、貴職の少数政党を尊重するという姿勢に著しく反しています。

 したがって、この観点からも、定数改革に終わらず、選挙制度の抜本的改革に向かうべきであると考えます。市民の意見を十分に反映しつつ、貴職のリーダーシップをこの選挙制度改革で発揮していただきますよう、強く要望いたします。

 2008年1月25日

「平和への結集」をめざす市民の風

竹村英明(事務局長)
小林正弥(執行委員)
太田光征(運営委員)

“総選挙・政界再編と野党連合を考える市民の集い(仮)” の成功をめざす第1回実行委員会の御案内

2月 3rd, 2008 Posted by MITSU_OHTA @ 14:29:36
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全野党・議員にむけての2008「平和への結集」アピール
http://kaze.fm/
賛同署名フォーム
http://form1.fc2.com/form/?id=268462

(転送・転載歓迎)

各位

                   2008年2月1日
                   「平和への結集」をめざす市民の風
                   事務局長  竹村英明

拝啓 日本と世界の平和のための日頃の御奮闘に敬意を表します。

 私たちは、憲法の平和主義を守り活かす“活憲”のために、国や地方の政治で「平和への結集」が必要と考える市民により2006年3月に結成された団体です(詳細は、私たちのホームページ http://kaze.fm/kaze.html を御参照ください。)。

 今年は総選挙があると言われていますので、私たちは、別紙の「全野党・議員にむけての2008『平和への結集』アピール」を発表して活動するとともに、多くの諸団体・市民の皆様と一緒に“総選挙・政界再編と野党連合を考える市民の集い(仮)”を成功させたいと考えております。

 去る1月25日には、「“総選挙・政界再編と野党連合を考える市民の集い(仮)”
の成功をめざす懇談会」を開催して、多くの方と議論させていただき、多くの方と意見の一致点があることを確認できました。

 そこで、第1回実行委員会を下記の要領で開催いたしますので、多忙とは存じますが、何卒御出席賜りますよう、よろしく御願い申しあげます。なお、実行委員会は、このような市民の集いを成功させようという団体及び個人で構成されます。また、このような集いを成功させようという点で一致すれば、野党連合についての賛成・反対を問いません。集いの具体的内容は、実行委員会で決定される予定です。
          
                     記

1 日時:2008年2月17日(日)午後5時半〜7時半
     (会場の都合で、午後5時半からとなります。)
2  場所:豊島区立南大塚地域文化創造館第二会議室
     (豊島区南大塚2-36-1、TEL03-3946-4301)
http://www.toshima-mirai.jp/center/e_otsuka/index.html
3 当日の討論テーマ(予定)
   (1) “市民の集い(仮)”の実施内容
   (2) “市民に参加を呼びかけるアピール”について

 なお、本件についての御質問や御連絡は、弁護士河内謙策(TEL03-5978-3784、FAX03-5978-3706、〒112-0012 文京区大塚5-6-15-401)まで、お願いいたします。
                                  
……………………

全野党・議員にむけての2008「平和への結集」アピール
http://kaze.fm/
賛同署名フォーム
http://form1.fc2.com/form/?id=268462

全野党・議員にむけての2008「平和への結集」アピール

1月 15th, 2008 Posted by take @ 20:07:32
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「野党連合」の結成を求める
2008「平和への結集」アピール賛同のお願い

 「平和への結集をめざす市民の風」は2006年3月に発足し、今年で3年目となります。憲法9条が危ないという状況認識の下、日本の平和勢力が力を一つ にし、共同で改憲を許さない国会勢力を確保するために結集しようと呼びかけました。

 昨年の参議院選挙では、与野党の勢力の逆転という大きなステップが刻まれ、改憲をめざしていた安倍政権は退場しました。『平和への結集』にとって、今年 中とも言われている衆議院の解散・総選挙は、真価を問われる正念場です。

 福田政権でも、自民党の改憲への意思は揺らいでおりませんし、アメリカに追随し、自衛隊の海外派兵から集団的自衛権の行使へと、憲法の枠を逸脱していく ことは間違いありません。一方で「大連立」による「大きな保守」形成の動きも現れています。

 私たちは、この流れに歯止めをかけるため、次期総選挙での与野党逆転をめざします。そして与野党逆転のために、対立点や争点を明確にした与野党の論争と、 それに呼応した国民運動の盛り上がりを作り出すことが必要であると考えます。

 そこで、2008年の今年、新たな「平和への結集」アピールを作成しました。平和をめざす人たちにとどまらず、地球温暖化問題や深刻化する格差社会や年 金問題、地方と中央の格差などなどに立ち向かっている人たちに、広く賛同をしていただきたいと思っています。

 賛同していただける方は、下記サイトの署名フォームをご利用ください。

http://form1.fc2.com/form/?id=268462

署名フォームが利用できない場合、下記事項をjoin@kaze.fm宛にメールでお知らせください。

(1) お名前
(2) お名前公表の可否
(3) 肩書き
(4) メールアドレス(メールアドレスのない方はFAX番号)
(5) ご住所または都道府県名

2006「平和への結集」の訴えに対する賛同も引き続きよろしくお願い します。

新規賛同/入会申し込みフォーム
http://kaze.fm/application/index.php?Mode=2
郵便口座番号: 00170−4−594080
(口座名義: 「平和への結集」をめざす市民の風)
 
 

全野党・議員にむけての2008「平和への結集」アピール

今こそ平和・環境・福祉・地方分権・選挙制度改革を柱に
野党連合を結成し、政権交代を!

 年明けのマスコミは、今年中に国会の解散・総選挙があるだろうと報道しています。私たちは、今度の総選挙が何時にもまして重要な選挙になると思います。 なぜならば、イラクでの戦乱の長期化、原油の高騰、サブプライムローン問題などでアメリカの威信が大きく低下し、平和と地球環境の問題が世界政治に大きな 比重を占めつつあるなかで、日本がどのような選択をするのかを、アジアと世界の人々が注目しているからです。今度の総選挙は、自衛隊派兵恒久法や消費税増 税などの個別政策の是非だけでなく、自民党政治の継続か、終止符を打つのか、が問われる選挙になると思います。

 一方でいま私たち市民は、消えた年金や増税などの高負担の上に、雇用合理化や派遣労働による格差社会の激化の中で、「これから日本はどうなるのだろう」 「明日の仕事と生活はどうなるのだろう」という大きな不安をかかえて生活をしています。したがって、今度の総選挙についても、野党に期待するところが大き いと思います。しかし私たちからみて、各野党の政策は市民の願いを反映するには不十分であり、また活動がバラバラであるため野党に対する市民の信頼が十分 に結集できていないように思います。

 今度の総選挙では野党第一党に投票を集中させるべきだという考えだけでは、市民間の意見の違いをひろいあげることができず、場合によっては市民間の対立 が拡大し、政権交代が困難になるかもしれません。また、少数意見が切り捨てられるという、アメリカのような二大政党制の罠に落ちることが危惧されます。さ らに日本では、大連立の危険性さえ顕在化しており、これは日本の民主主義にとって深刻な脅威です。

 私たちは、全野党が市民とともに協議・討議を積み重ね、野党共通の政策を練り上げ、更には新しい日本の政治システムの創造をめざして活動する、いわゆる 「野党連合」により総選挙を闘うことが必要と考えます。

 私たちは、平和(憲法9条にもとづき、アメリカ追従をやめ、毅然とした平和外交)、環境(環境税や自然エネルギー導入等により京都議定書の目標を実現 し、地球温暖化を食い止める積極的な環境政策)、福祉(年金問題の根本的解決、格差是正、市民参加型の新たな福祉社会)、地方分権(国と地方の間で、権限 も税源も大胆に入れ替える根源的改革)、選挙制度改革(死票が多く野党の共倒れを招く小選挙区比例代表並立制を廃止し、民意を反映する新たな選挙制度)の 五つが野党共通政策の重要な柱になると考えます。

 私たちは、野党間での選挙協力をもっと強化すべきだと思います。大連立の可能性さえ報道される中では、部分的な選挙協力を超えた、幅広い野党間の平和連 合を考える時期に来ているのではないでしょうか。かりに総選挙前にそのような野党連合が結成できないとしても、総選挙後を見据えた野党間・野党と市民間の 協議・討議が開始されるべきだと考えます。

 私たちは、日本が大きな政治の分岐点にある現在、市民と野党の協力、そして共同の実現こそが日本を平和の危機や経済的破綻や社会的混乱から救う道である ことを確信しています。       

以上

2008年1月13日

「平和への結集」をめざす市民の風

熊本県知事選〜議会多数派という「民意」に挑むもうひとつの「民意」とは何か

1月 2nd, 2008 Posted by higashimototakashi @ 13:01:14
under 一般 [12] Comments 
 先に私は、本ブログ2007年12月27日付記事「沖縄のメディアの「報道魂」と朝日新聞「社説」との落差」で同日付各紙の朝刊トップを飾った「沖縄戦「集団自決」・教科書検定問題」について触れましたが、実は同日付朝刊各紙にはもうひとつのトップ記事がありました。「岩国市長辞職 2月上旬にも出直し選挙」という記事です。 

 同市では昨年3月以降、在日米軍再編に伴う岩国基地への空母艦載機移転問題で、移転に絡む補助金の代わりに特例債を充てる市長提出の予算案を市議会が4度に渡り否決。補助金分(約35億円)の財源のめどが立たないまま、新市庁舎は完成に近づいているという異例の事態に陥り、移転反対を貫く井原勝介市長と市議会で多数を占める移転容認派市議との間で激しい対立が続いていました。この局面で「井原勝介市長が辞職を決断したのは、移転容認派が約3分の2を占める市議会との対立を打開するには出直し市長選で勝利し、『民意』を旗印に市議会を押し切るしかないと考えたから」です(朝日新聞2007年12月27日)。

 いま、私は、今春早々にある熊本県知事選の候補者選定問題(参照:平和への結集第2ブログ「熊本県知事選に関して現時点での情報整理〜川辺川ダム反対の立場から」12月21日付、http://unitingforpeace.seesaa.net/article/73923140.html)について述べようと思っているのですが、その問題と上記の「岩国市長辞職、出直し選挙」の問題とどのような関連があるのか。私は、潮谷知事が3選不出馬を決めた大きな要因になったとされる川辺川ダム建設問題への知事の対応に対する自民党の知事批判(熊本日日新聞、2007年12月5日)、そこに見られる首長と議会多数派との関係に、〈地域性〉と〈「ダム」と「基地」〉という事象の違いを超えた両者の相似性を見るのです。

 また同時に、市長反対派が約3分の2を占める市議会においても、米空母艦載機移転に断固反対する姿勢を貫いている井原市長と、県議会定数49名のうちダム推進派の自民党が33名という「議会力学」のゆえに「県が提唱した住民討論集会などで推進・反対両派の議論を巻き起こしながら、最後まで結論を出さなかった潮谷知事」(朝日新聞西部版 2007年12月16日)との違いを見るのです。

 潮谷県政について、「議会で推進側が圧倒的多数を占める中で、態度を明らかにすることはつぶされることにつながりかねない」「『ダム建設推進の立場』の自民・公明の推薦を主な要因にして当選したにもかかわらず、その自民・公明の反発を受けながらも川辺川ダム問題では最後まで『中立』的な姿勢を貫いたことは評価すべき」という声が少なくないことを私は承知しています。むしろ、熊本県内ではそういう声の方が多いかもしれません。

 しかし、私は、上記の声の半面は支持しますが、もう半面は支持できません。支持できる半面の部分は、福島前知事の「建設推進」の姿勢を「中立」に転換し、その志を持続したこと。また、住民討論集会の開催を提案するなど住民自治を尊重したこと、です。支持できないもう半面の部分は、知事就任2期7年8カ月の間、「中立の持続」から遂に一歩も出ようとしなかったこと。すなわちダム建設中止の決断を最後までしなかったこと、です。

 知事、また市長反対派が約3分の2を占める県議会、市議会にあって、すなわち潮谷県政での議会とほぼ同じ状況下にあっても、「民意」を背景に「ダム建設NO」「移転NO」を決断し、議会多数派と真っ向対決する姿勢を崩さなかった(崩さない)田中前長野県知事や井原岩国市長の姿勢と比べて、潮谷知事の姿勢はやはりずいぶん見劣りがする、といわざるをえません。

 上記の潮谷知事の「中立」を支持する声の中には、「三期目ではダム事業の中止という政治判断をされるものと思っていた」(熊本日日新聞 2007年12月5日)という潮谷3期県政への期待感が少なからず含まれていたに違いありません。事実、現在、国交省は、97年の河川法改正に基づき、球磨川水系の新河川整備計画を策定中で、「次期知事には、ダム計画を含む整備計画への賛否を表明する役割が回って」きます(朝日新聞西部版2007年12月16日)。そのときに潮谷知事が「ダムNO」を言ってくれるだろう、という期待感。そうした期待感が潮谷知事を評価する市民の根っことしてあっただろうことは否めません。

 しかし、潮谷知事は3選不出馬を表明した記者会見の席で、今後4年間の県としての川辺川行政について「(治水、利水の両面とも)今後四年間で結論が出るか分からない。県として判断を示す状況にな」い(熊本日日新聞 2007年12月7日)、と語っています。潮谷知事の3選が仮にあったとしても、潮谷知事は3期目でも「ダム事業の中止という政治判断」はしなかったでしょう。上記の潮谷知事の記者会見での発言は、その公算の方が高かったであろうことを示しています。

 ここで私は潮谷県政批判をしたいのではありません。ここで私が指摘したいのは、「勝つ」ことを最大条件にするあまり、また議会多数派との「折り合い」を重視するあまりに陥りやすい「現実主義」という陥穽についてです。「現実を重視する」といえば聞こえはいいのですが、その「現実主義」は往往にして近視眼的になりやすいという病弊を持っています。自分の視力が視界の狭いことを忘れて、自分の視野に収まる範囲内だけが「現実」であると錯誤し、自分の視野外のほんとうはそう遠くないところに近在するはずの「現実」を見損なう、という病弊です。

 この点を今春の熊本県知事選の候補者選考問題、あるいは潮谷県政の議会対策という「現実」に即して見れば、熊本県が保守王国(自民党系議員が多い)であるという一面の「現実」、つまりは政党得票数の計算に目を奪われて、自分のすぐ近くにあるはずの、そして、自分もそのひとりであるはずの「民意」の存在に目(視野)が届かない。「民意」しだいでは1が10になりうるということ、また、10が1に転落することもありうるということに思いが到らない、ということがありはしないか?

 上記で紹介したように、在日米軍再編に伴う岩国基地への空母艦載機移転問題で移転反対の市長と移転容認派が約3分の2を占める市議会との対立が続いている岩国市では、2年前に市長が「民意」を問う手段として住民投票の実施を決断した結果、移転容認派のさまざまな妨害行為にもかかわらず、空母艦載機受け入れに反対が43,433票と、賛成の5,369票を大きく上回っただけでなく、当日有資格者全体の過半数を占める「民意」が示される、ということがありました。

 その後にあった合併後初の岩国市長選挙においても井原旧岩国市長は、保守系の多い岩国で、移転容認派の自民党推薦の新人候補を破り当選しました。今春早々、岩国では三度住民の「民意」を聞くための市長選が争われます。これまで二度の「民意」は井原勝介市長(移転反対)側に軍配をあげています。

 長野県でも2000年の知事選のとき、共産党以外の県議会議員や農協や建設業団体など多くの業界団体の支持を得て当選確実だと見られていた前知事後継の候補者を破って草の根選挙に徹した田中康夫氏が当選しました。県議会の8割近くが反田中で結束し、知事不信任決議を可決した後の2002年9月の県知事選挙でも、田中氏は圧倒的な得票差をつけて県知事に再任されました。

 嘉田由紀子氏が滋賀県知事に当選したときもそうです。嘉田氏は孤立無援・無党派(わずかに社民党だけの支持)であったにもかかわらず、自民、民主、公明の推薦を受けて当選確実だと見られていた現職の国松善次氏を3万余票の差をつけて破りました。これも「民意」の力だったというべきでしょう。

 5年前の大分県知事選のときもそうでした。まったく無名の新人候補が、自民党、公明党、連合大分など600を超える団体からの推薦をとりつけて圧勝と思われていた前知事後継候補を約26,000票差の僅差まで追い上げるという「無党派の風」が吹いたのです。

 2002年の尼崎市長選挙、熊本市長選挙のときもそうです。自民党、公明党など大政党の推薦を取り付け、業界団体や連合などの支援も得て当選確実だと見られていた現職候補を破り、それぞれ白井文氏、幸山政史氏が当選しました。

■参考:無党派という選択 衝撃 尼崎市長選(神戸新聞)
http://www.kobe-np.co.jp/rensai/amayor/index.html

 私たちは「民意」の力、「無党派」の風というものをもう一度再考してみる必要があるのではないでしょうか。この問題は、今春の熊本県知事選の候補者選考問題とも決して無関係ではないだろうと私は思うのです。「民意」を抜きにして候補者選考は成立しないはずだからです。仮に「民意」抜きの候補者選考が成立したとしても、有権者は「民意」抜きの候補者に投票しないでしょう。私たち市民は「民意」という力を持っているのです。私たちの「声」には力があるのです。ですから、力の限り声を張り上げようではありませんか。「(自民・民主の)『相乗り』反対、ダム建設NO」と。

東本高志

2008年を「市民の風」充実の年に

1月 1st, 2008 Posted by take @ 20:48:06
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皆様、あけましておめでとうございます。

「市民の風」事務局の竹村です。平和への結集をめざす共同候補を求めて一昨年に船出した市民の風ですが、昨年は参議院選挙において十分な成果を上げるところまで到達できませんでした。選挙結果は野党、特に民主党の圧勝となり、参議院での与野党逆転、結果としての安倍総理の政権放り出しという流れとなり、私たちがもっとも危惧していた、憲法改定、憲法9条の変質・・という政治の流れは少し小休止という状態になりました。

しかしあくまで小休止、この流れが消えてしまったわけではありません。自民党の新憲法草案はすでに出来上がっていますし、改憲のための国民投票法も成立し、この法律に基づき改憲発議のための憲法審査会も設置されています。改憲の準備は整っているのです。

「市民の風」の存在意義はまだまだ大きいのです。

しかし私たちは、今年の3月で設立から2年目を向かえますが、いまだしっかりとした組織の体も、ネットワークとしての広がりも持ち得ていません。それには大きく二つの原因があります。一つは平和勢力がバラバラであるが故の弱さです。「市民の風」には、このバラバラな平和勢力を一つにしようという高い志を持った人たちが集まっているのですが、それぞれがバラバラな平和勢力に所属あるいは強い親和感を持っています。それはときに、歴史観の違い、作風の違い、さらには価値観の違いとなって現れます。そして「一つにしよう」と考えている人たち同士が対立し、ときにはいがみ合うのです。

もう何人もの人が、この不毛な対立(私たちはこれを乗り越えようとしているのに・・)を理由に「市民の風」を去って行きました。共同して一つのことを成し遂げる・・という点において、私たちはどこか一つの勢力が他の勢力を糾合する形ではないと考える立場であるはずです。つまり「新しいもの」を作り出そうとしているのであり、今までの歴史観も、作風も、価値観も、とりあえずリセット可能な頭にして参加しなければならないと思います。

もう一つは、上記のことが原因かもしれませんが、事務局を担う人間の層が極端に薄いという現実です。メーリングリストでの激しい対立に嫌気がさして、純粋で無垢な志を持つ人たちが離れていっているのでは・・と思います。そういう皆さんにお願いです。メーリングリスト上で激しい論争があったりするのは、それだけこの運動に参加している人の熱意が大きいからです。難しい論争は、この運動のほんの一部の側面でしかありません。やることはほかにもたくさんあるのです。少しで良いので、あなたの力を貸してください。

さてさて、昨年はドタバタ、ギクシャクした「市民の風」ですが、どうやらそれらも終息し、今年はいよいよ「動き」を開始できそうです。まずは、福田内閣成立や民主党との大連立の動きなど、政治の状況が動いていますので、新しい「風・アピール」を発表します。つぎに、懸案だった「政治セミナー」をスタートさせます。選挙制度改革への取り組みや、バラバラの平和勢力の接着剤になるような「政策協定原案」にも取り組みます。

詳細については、この1月の運営委員会を経て、皆様にお知らせできると思いますのでご期待ください。

なお、「市民の風」の運営は会費によって行われています。年が改まりましたので、会員の方は今年の会費をお願いします。まだ、まだ会員でない方は、ぜひ会員となって、私たちの活動をサポートしてください。会費は年3000円です。振込先は下記のとおりです。

郵便口座番号: 00170−4−594080
(口座名義: 「平和への結集」をめざす市民の風)
平和への結集をめざす市民の風・事務局 竹村英明

葛飾ビラ弾圧事件に対する抗議声明

12月 28th, 2007 Posted by higashimototakashi @ 10:29:58
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2007年12月28日
「平和への結集」をめざす市民の風

 東京・葛飾のマンションで政党ビラなどを配布した件により住居侵入で起訴されていた男性に対し、本年12月11日東京高裁で逆転有罪の判決が下された。この判決に対し、「『平和への結集』をめざす市民の風」としても表現の自由に対する侵害として強く抗議し、声明を発表する。

 日常生活では、飲食店や宅配、不動産など数々の商業ビラがマンションのポストに投函されており、社会通念上も検挙対象となるほど重大な問題とは考えられていない。さらに、この男性が配布していたものは政党のビラであり、表現の自由や公共性を考えても、本来であれば商業ビラの配布よりも尊重されてしかるべきものである。また、本件に対し無罪判決を言い渡した一審の東京地裁でも指摘されたように、問題のマンションは開放型であり、外部者のマンションへの投函は来訪者に目に見える形では規制されておらず、今回の政党ビラの投函が刑事事件として有罪判決の対象となる行為であるとは社会的にも考えられない。ビラの配布以外に、男性が住民の安全や財産権を侵害するような行為を行ったわけでは決してない。

 本件は日本共産党の政党ビラ配布が対象とされたものであるが、本件に限らず、近年、反戦ビラや国家公務員によるビラ配布による逮捕・検挙・有罪判決が相次いでいる。政府・与党を支援するための官庁の省ぐるみ選挙などは摘発されていないにもかかわらず、日本共産党など反戦・護憲の立場で活動する人たちがいわば「狙い撃ち」されてきた事実は見過ごすことができない。

 このような背景を考慮すると、本判決は政府・与党に批判的な立場を取る政党や全ての平和・護憲勢力や市民団体に対する不当な攻撃であると判断せざるを得ない。表現・言論の自由は、日本国憲法21条において保障されており、民主主義国家として最も基本的な権利の一つである。この権利は、どのような政治的立場に立つ者に対しても、等しく認められるはずのものであり、異なる政治的信条の持ち主に対しても、同様に認め合わなければならない性質のものである。

 われわれは、本判決に対し強く抗議すると同時に、日本の警察、検察などの司法当局が、非暴力の理念に立ち民主的に活動する様々な政党や団体を敵視し、あたかもテロリストであるように監視対象としていることに対しても強く抗議する。公安調査庁が毎年公刊する「内外情勢の回顧と展望」においては、共産党や各種の非暴力の市民団体の活動が、「過激派」と同じ項目で取り上げられ、あたかも危険な団体であるかのように扱われており、また警察庁も国政政党である日本共産党を「暴力革命の方針を堅持」しているなどとして、監視活動を続けている(http://www.npa.go.jp/kouhousi/biki2/sec02/sec02_01.htmを参照)。国会に議席を持つ政党に対してさえこのような公権力による監視活動が国民の税金により公然と行われていることは、民主主義国家としてのあるべき姿からかけ離れていると言わざるをえない。

 問題の判決の背景には、反戦運動や平和団体に対する公権力の側の敵対意識があり、この姿勢が変わらない限り今後も同様の不当検挙・不当判決が続く恐れは十分にある。このような状況が放置されれば、政府や与党、社会に対し異議申し立てをするあらゆる活動に対し今後一層締め付け・弾圧が強まり、国民の自由や権利は奪われ、公権力が恣意的に国民を弾圧できる社会へと一直線に進むことが強く懸念される。

 「市民の風」としても、言論の自由を否定する今回の東京高裁判決に強く抗議し、最高裁において男性の無罪を勝ち取るために力の限り支援する決意である。同時に、民主主義国家としてふさわしくない公権力による野党や反戦・平和団体に対する監視・弾圧を止めさせるために、世論を広げる取り組みを展開したいと考えている。

投稿者 「平和への結集」をめざす市民の風事務局次長  末次 圭介
※末次圭介氏が海外出張のためhigashimotoの代理投稿です。